台風被害が少ない、サトウキビ新品種「Ni21」

タイトル 台風被害が少ない、サトウキビ新品種「Ni21」
担当機関 沖縄県農業試験場
研究課題名
研究期間 1993~2004
研究担当者 宮城克浩
伊禮 信
謝花 治
太郎良和彦
崎山澄寿
神谷寿幸
宮平永憲
仲宗根盛雄
前田剛希
金城鉄男
大城良計
島袋正樹
出花幸之介
発行年度 2004
要約 サトウキビ「Ni21」は台風時の茎の折損が少なくて、潮風害後の収穫期の糖度も高い。黒穂病にも抵抗性である。本系統を台風による低収、低糖度地域に普及することで、サトウキビ生産の安定向上が期待できる。
キーワード サトウキビ、風折抵抗性、潮風害、黒穂病抵抗性
背景・ねらい 沖縄県久米島において、比較的肥沃な土壌では、脱葉性が良く立茎で手刈収穫が容易な「F177」が多く栽培され、保水力が弱くて干ばつ害が生じやすい圃場では「Ni9」が栽培されている。しかし「F177」は、萌芽が不安定で株出収量が低く、「Ni9」は黒穂病被害の拡大が問題となっている。さらに両品種共に、台風襲来時は茎の折損が多いため低収量であり、潮風害により収穫期の糖度が低くなる場合が多い。平成15年には台風被害が少なくて、株出収量の多い「Ni17」の普及が始められたが、同品種は黒穂病に弱く、保水力が弱い土壌では生育が劣るため、「Ni9」が栽培されている地域での普及には適さない。 このため台風害に強く、黒穂病抵抗性を具え、高糖度で安定多収な品種が強く求められている。
成果の内容・特徴
  1. 「Ni21」は、早期高糖性で主要病害に対して抵抗性を具える「NiF8」を母本に、多収性品種の「Ni9」を父本に用い、1993年に交配して得た実生から、耐風性、耐病性、安定多収を育種目標として、選抜、育成した系統である。
  2. 台風による茎の折損が少ない(表3)。
  3. 台風襲来時の潮風害後の収穫期における糖度が「F177」、「Ni9」より高い(表1)。
  4. 黒穂病抵抗性は「強」である(表2)。
  5. 発芽が悪い。
成果の活用面・留意点
  1. 台風による収量及び糖度低下の問題が深刻で、黒穂病被害の拡大が問題となっている沖縄県久米島地域の「Ni9」に置き換えて普及(362ha)することで生産の安定向上が期待できる。
  2. 発芽が悪いので、栽培に際しては出芽確保のための特別な措置が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010016989
カテゴリ 育種 さとうきび 新品種 多収性 抵抗性 品種

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