早生、耐冷性で落葉抵抗性のあずき新品種「きたろまん」

タイトル 早生、耐冷性で落葉抵抗性のあずき新品種「きたろまん」
担当機関 十勝農試
研究課題名
研究期間 1995~2004
研究担当者 島田尚典
青山 聡
長谷川尚輝
藤田正平
村田吉平
松川 勲
発行年度 2004
要約 「きたろまん」は落葉病・茎疫病(レース1)・萎凋病に対して抵抗性で、成熟期は「エリモショウズ」より早い“早の晩”である。開花期頃の低温抵抗性は“やや強”、倒伏抵抗性は“強”で、いずれも「エリモショウズ」、「きたのおとめ」より強い。
キーワード アズキ、低温抵抗性、落葉病抵抗性、萎凋病抵抗性、倒伏抵抗性
背景・ねらい
道東の早生、中生種栽培地帯(小豆栽培地帯区分Ⅰ-1、II-1)では、一部で早生品種の「サホロショウズ」が栽培されているが、大部分では中生の「エリモショウズ」、「きたのおとめ」が栽培されている。これは、「サホロショウズ」の収量性、耐冷性がこれら中生品種に比べて劣り、土壌病害抵抗性もないためである。このように、本来早生品種を栽培すべき地帯で中生品種を栽培していることが、冷害年における小豆の成熟を一層遅らせ、減収をを拡大する要因になっていると考えられる。このため、特に、道東では早生の耐冷、良質、多収、耐病性品種が強く要望されていた。
成果の内容・特徴
  1. あずき「きたろまん」は、早生、良質、落葉病・茎疫病・萎凋病抵抗性の「十育137号」を母、多収、落葉病・茎疫病・萎凋病抵抗性の「十育138号」を父として、人工交配を行った後代から育成した系統である。
  2. 育成地での成熟期は、「サホロショウズ」より2日遅いが、「きたのおとめ」よりは6日、「エリモショウズ」より5日早い早生の系統である(表1)。
  3. 「きたのおとめ」より、主茎長は短く、倒伏程度は小さい(表1)。
  • 「きたのおとめ」より莢数はやや少ないが、一莢内粒数及び子実重は同程度である(表1)。
  • 百粒重は「きたのおとめ」より重く、種皮色は「きたのおとめ」と同じ淡赤である(表1)。
  • 加工適性は「きたのおとめ」、「エリモショウズ」と同等以上である。
  • 落葉病、茎疫病、萎凋病抵抗性はいずれも「強」である(表2)。
  • 開花期頃の低温抵抗性は「エリモショウズ」より強い(表1、2)。
    1. 成果の活用面・留意点 本系統は、北海道の道東の早生種栽培地帯(Ⅰ-1)及び道東の早生・中生種栽培地帯(II-1)、及びこれに準ずる地帯に普及する。栽培上の注意は以下の点である。
      1. 落葉病、茎疫病(レース1)、萎凋病に抵抗性を持つが、栽培に当たっては適正な輪作を守る。
      2. 茎疫病発生圃場では、優占するレースにより多発する場合がある。
      3. 短茎化した場合、機械収穫を行うと収穫損失が大きくなる可能性がある。
      4. 早生であるが、夏期温暖な条件下では中生品種より成熟期が遅くなる場合がある。
      URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010016986
      カテゴリ あずき 加工適性 新品種 耐病性品種 抵抗性 凍害 品種 病害抵抗性 輪作

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