タイトル | 中国中山間地域における域内加工販売のための小麦作成立の可能性 |
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担当機関 | 近畿中国四国農業研究センター |
研究課題名 | |
研究期間 | 1999~2000 |
研究担当者 |
高山敏之 山下裕作 長嶺敬 木村秀也 |
発行年度 | 2001 |
要約 | 中国中山間地域において「中国143号」や「イワイノダイチ」等の早生小麦品種を適期播種すれば、梅雨が本格化する6月20日以前の収穫が可能である。また石臼粉でポリフェノールの豊富な乾麺ができ、特産品として加工販売が可能である。 |
キーワード | 中山間、中国143号、小麦、石臼、乾麺、特産品、加工販売 |
背景・ねらい | 水稲の転作拡大に伴い、中山間地域においても小麦などの土地利用型作物の重要性が増している。しかし中山間地域の小麦作は気象条件に起因する栽培技術上の問題に加え、生産量が少く外観品質も劣ることが多いため販売面でも問題を抱えており、技術的・経営的に成立しないと考えられることが多い。そこで、中山間地域における小麦作振興の端緒として、近年増加した農産加工施設・直販施設を利用した加工販売型の中山間地域小麦作成立の可能性を現地試験の結果をもとに検討した。 |
成果の内容・特徴 | 1. 「中国143号」や「イワイノダイチ」等の早生・多収品種を適期に播種すれば、中国中山間地域で梅雨が本格化する6月20日以前に成熟期を迎え、収穫期の雨害を少なくすることができる(表1、2)。 2. 標高200m程度では作期前進化栽培法(適期より2週間程度の早播き)によって、成熟期も3~5日早くすることができる(表1)。 3. 収穫した小麦は石臼製粉業者および乾麺加工業者に依頼することにより、ポリフェノール含量の高い特徴的な「黒い麺」に加工でき、地域特産品として販売ができる(表3)。 4. 収量が一定(奥津町の事例では218kg)以上あれば、農家利潤がプラスになる(表4)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 加工販売施設を持っている地域において活用できる。 2. 域内加工販売を前提としているので、販売可能量に見合った作付とする。 3. 中国地域の標高500m以下、積雪期間1ヶ月以下の地域なら栽培可能と思われるが、圃場条件にも影響されるため、当該地域における栽培の可否は個別に検討する必要がある。 4. 圃場の排水性改善と、適期播種・適期収穫に留意する必要がある。 |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010016905 |
カテゴリ | 加工 経営管理 小麦 栽培技術 水稲 中山間地域 排水性 播種 品種 |
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