エレクトロポーレーションによるニワトリ初期胚への外来遺伝子導入

タイトル エレクトロポーレーションによるニワトリ初期胚への外来遺伝子導入
担当機関 (独)農業生物資源研究所
研究課題名
研究期間 2001~2003
研究担当者 内藤 充
松原悠子
春海 隆
田上貴寛
森(佐野)晶子
発行年度 2001
要約 放卵直後のニワトリ受精卵の胚盤葉へGFP遺伝子を微量注入後、胚盤葉に対し垂直方向に電気パルスをかけ、体外培養法を用いて処理胚の発生を進めた。その結果、初期胚の胚体において効率的にGFP遺伝子の導入と発現が観察された。
キーワード ニワトリ、胚盤葉、GFP遺伝子、エレクトロポーレーション、初期胚
背景・ねらい 放卵直後のニワトリ胚盤葉のインビボにおけるエレクトロポーレーションは、操作が容易であり、ニワトリ初期胚への外来遺伝子導入に応用可能である。これまでは胚盤葉に対し水平方向に電流を流す方式が用いられていたが、この方法では電極の設置の仕方によりエレクトロポーレーションの効率に差が出ることや、孵卵3日目における胚体での外来遺伝子の発現効率が低い難点があった。そこで、胚盤葉に対し垂直方向に電流を流す方式のエレクトロポーレーションを試みた。
成果の内容・特徴
  1. 卵黄膜に損傷を与えることなく胚盤葉に対し垂直方向に電流を流すために、新たに電極を開発した(図1)。下側の電極は容器の底面に設置され、胚盤葉が真上に来るようにこの容器に卵黄を入れる。上側の電極は棒状の先に電極が露出した形状をしており、胚盤葉の真上の卵黄膜に接触させる。
  2. エレクトロポーレーションの条件は、電圧10-20V、時間50msec、回数5回、間隔1秒とすることにより、孵卵3日目で80%の高い生存率が得られた。
  3. GFP遺伝子の導入を試みたところ、孵卵3日目において50-90%の胚が生存し、そのうち50-60%の胚体でGFP遺伝子の発現が認められた(表1)。また、胚体全体で発現の認められた例が観察された(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. ニワトリ胚盤葉のインビボにおけるエレクトロポーレーションにより、初期胚の胚体へ効率的に外来遺伝を導入し発現させることが可能となり、初期胚で発現する遺伝子の機能を調べる実験系として利用可能である。
  2. 外来遺伝子の発現は胚体および胚体外膜においてモザイク状であり、また一過性の発現である点に留意する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010016730
カテゴリ

この記事は