イネにおけるトリプシンインヒビター遺伝子組換え体の作出

タイトル イネにおけるトリプシンインヒビター遺伝子組換え体の作出
担当機関 東北農業試験場
研究課題名
研究期間 1994~1996
研究担当者
発行年度 1997
要約 トリプシンインヒビター遺伝子をイネ(日本晴)に導入し、害虫ニカメイガに対する成長抑制効果を有するイネを作出した。
背景・ねらい 近年、作物が本来持っていない殺虫性、耐病虫性遺伝子を組換えた遺伝子組換え植物を病害虫防除に利用し、農薬の使用を減少させ、生産コストを下げる試みがなされている。本研究では、イネの害虫ニカメイガの消化酵素を阻害するタンパク質の遺伝子を遺伝子組換え技術によりイネに導入し、耐虫性を付与することをねらいとした。
成果の内容・特徴
  1. ニカメイガ幼虫の腸内消化酵素の主成分であるトリプシンを阻害するタンパク質 (シカクマメ由来トリプシンインヒビター)の遺伝子(mwtilb) を人工合成し、イネ(日本晴)にアグロバクテリウム法で導入した。
  2. 遺伝子組換えに用いたベクターは、導入した遺伝子の発現量が イネで高発現となるような転写制御領域(プロモーター)を持ち、 さらに遺伝子組換え体をハイグロマイシンで 効率よく選択できるような構造のものを開発して用いた (図1)。
  3. トリプシンインヒビター遺伝子は、 ハイグロマイシン耐性で選抜した遺伝子組換え体の約95%に確認された(PCR法)。
  4. これら遺伝子組換え体では、トリプシンインヒビタータンパク質の発現が確認された (図2)。
  5. トリプシンインヒビタータンパク質の発現が確認された遺伝子組換え体には、 ニカメイガ幼虫の成長抑制効果が存在した (表1)。
成果の活用面・留意点 実用化に向けては遺伝子組換え体の安全性の評価、 導入遺伝子の後世代への安定した遺伝の試験が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010016646
カテゴリ 害虫 コスト ニカメイガ 農薬 病害虫防除

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