タイトル | 傷シグナル伝達に関与するMAPキナーゼ |
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担当機関 | 農業生物資源研究所 |
研究課題名 | |
研究期間 | 1989~1989 |
研究担当者 | |
発行年度 | 1995 |
要約 | 傷害によりそのmRNAが1分以内に増加するMAPキナーゼを単離した。この遺伝子を導入した組換えタバコを用いて、本遺伝子が“傷-ジャスモン酸-傷応答性遺伝子群の発現”という傷シグナル伝達経路の根幹で働いている可能性を示した。 |
背景・ねらい | 植物の病害抵抗性反応として、病原体の全身的蔓延を防ぐため、侵入した病原体もろとも感染細胞が自爆死する機構がよく知られている。この反応の結果、病斑ができる。この、病斑形成の機構を解析することは、植物の典型的な病害抵抗性機構を理解することにつながる。この研究は、植物が本来持っている病害抵抗性機構をそのまま、またはそれを増強した形で利用することにより、より有用な病虫害抵抗性植物を作出したり、より環境にやさしい農薬を開発することに役立つもので、実用面でも重要だと考えられる。本成果は、病斑形成の過程の初期に働く遺伝子を単離し、その特性を解析するなかで得られたものである。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 | 植物における傷応答は、動物における痛み、発熱といった炎症応答と良く似た機構で起こることが知られている。WIPKは傷シグナル伝達の根幹で働くキナーゼと考えられるが、動物では末だにこれと相同の遺伝子は報告されていない。本成果が、動物での相同遺伝子単離を通して、抗炎症薬の開発等に役立つことも期待される。 [その他特記事項] 研究課題名:1)植物の病害抵抗性遺伝子に関する研究 2)植物のアポトーシス応答遺伝子の単離及び機能解析 予算区分 :1)経常 2)大型別枠(バイテク育種) 研究期間 :1)平成7年度(平成2-10年) 2)平成7年度(平成7-9年) 発表論文等:1)S.Seo, M.Okamoto, H.Seto, K.Ishizuka, H.Sano, Y.Ohashi, Science,270, 1988-1992(1995) 2)大橋祐子,瀬尾茂美 傷誘導性MAPキナーゼとその遺伝子,特許出願 平7-220935 |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010016593 |
カテゴリ | 育種 たばこ 抵抗性 農薬 病害抵抗性 |
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