ナガイモを加害する新種の小蛾ナガイモコガ

タイトル ナガイモを加害する新種の小蛾ナガイモコガ
担当機関 農業環境技術研究所
研究課題名
研究期間 1997~2000
研究担当者
発行年度 2000
要約  ナガイモの葉,新梢やむかごを食害する小蛾害虫は,これまでヤマノイモコガAcrolepiopsis suzukiella とされていたが,近縁の新種であることを明らかにし,ナガイモコガA.nagaimo と命名した。
背景・ねらい  ヤマノイモ属の栽培種であるナガイモDioscorea opposita葉,新梢やむかごをある種の小蛾が食害することは古くから知られており,それはヤマノイモD.japonica 等にも寄生するヤマノイモコガであると長年にわたり信じられてきた。小蛾類は分類研究が比較的遅れており,害虫といえども未解明な部分が多く残されているため,改めてナガイモおよびヤマノイモに寄生している個体を調査することにより,それぞれに寄生する種を明らかにしようとした。
成果の内容・特徴
  1. 北海道,青森,茨城,鳥取で採取されたナガイモに寄生していた小蛾害虫は,ヤマノイモコガより小型で,雌雄交尾器の形態も明らかに異なる別種であった(図1,2)。新種であることが判明し,ナガイモコガAcrolepiopsis nagaimo と命名した。
  2. ナガイモに寄生していた多数の調査個体はすべてナガイモコガであり,ヤマノイモコガA.suzukiella は見つからなかった。また従来の記録においてもヤマノイモコガがナガイモに寄生することを示す明らかな証拠はないことが判明した。このことから,従来ヤマノイモコガとされていたナガイモの小蛾害虫の正体はナガイモコガであると考えられる。
  3. 山野に自生するヤマノイモやトコロの葉にはヤマノイモコガが寄生することが確認された。
  4. ナガイモコガと形態が酷似するA.japonica がヤマノイモのむかごや葉に寄生することが判明し,ヤマノイモムカゴコガと命名した。両者は雄交尾器により識別できる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. ナガイモの害虫防除対策の参考資料となる。
  2. 幼虫及び蛹の形態の相違についてさらに調査する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010015713
カテゴリ 害虫 防除 やまのいも

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