ケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地における植生の安定性と牧草生産性

タイトル ケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地における植生の安定性と牧草生産性
担当機関 北海道農業試験場
研究課題名
研究期間 2000~2003
研究担当者 高橋俊
三枝俊哉
手島茂樹
小川恭男
発行年度 2000
要約 ケンタッキーブルーグラス(KB)とシロクローバ(WC)の混播草地は、定置放牧条件で、①季節生産性が平準であること、②WCの乾物重構成割合が10-40%の良好な水準で推移し、種組成も長期にわたり安定であることなど、省力的かつ永続的な放牧利用に有利な特徴を有する。
背景・ねらい
 寒地におけるケンタッキーブルーグラス(KB)は優良草地に侵入する雑草として駆除の対象とされてきたが、労働力の制限される農地の国土保全的利用に対しては、その生態的な安定性が大きな長所になり得る。KBに指摘される栄養価と嗜好性の低さに対しては、シロクローバ(WC)との混播や短草利用が対策として期待される。そこで、寒地ではこれまで研究事例の少なかった、KB・WC混播草地を定置放牧によって短草利用した場合の牧草生産性や植生の安定性について評価する。
成果の内容・特徴
  1. KB(品種名:トロイ)30kg/ha、WC(品種名:ソーニヤ)1kg/haを8月に播種して両草種の混播草地を造成すると、KBの茎数密度は造成当年から10,000本/m2前後で安定的に推移するが、地下茎および根は利用初年目(造成翌年)から2年目にかけて急激に発達したのちに安定化する(図1)。
  2. 利用2年目から草丈10-20cm、放牧圧560頭日/ha(体重500kg換算)程度の定置放牧を行うと、KB草地の季節生産性は、チモシーなどの長草型草種と比較してきわめて平準であり(図2)、省力的な放牧利用に有益である。
  3. KBとWCは季節的な盛衰を繰り返しながら、マメ科率(乾物重構成割合)10~40%の範囲で良好に混生する(図3)。
  4. 定点における積算優占度(SDR2)の推移から求めた推移確率によると、同様の放牧管理を継続した場合、この草地は約10年後に面積割合で78%がKB優占、9%がWC優占となって安定化すると予測できる(図4)。植生変化に関するこれらの特性は永続的な草地の放牧利用に有益である。
成果の活用面・留意点
  1. ケンタッキーブルーグラス放牧草地を対象とした草地利用研究の基礎資料になる。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010015482
カテゴリ 寒地 さやいんげん 雑草 播種 品種

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