とうもろこし茎葉繊維消化性の遺伝

タイトル とうもろこし茎葉繊維消化性の遺伝
担当機関 草地試験場
研究課題名
研究期間 2000~2001
研究担当者 黄川田智洋
村木正則
大同久明
発行年度 2000
要約 とうもろこしの茎葉繊維消化性は遺伝的特性であり,相加,優性効果がともに重要である。高消化性F1品種育成には,消化性の高い親系統を用いる必要があり,親系統の育成では固定が進んでからの選抜が効率的である。
背景・ねらい
 とうもろこしは高収量・高子実割合で,自給飼料生産の基幹作物である。近年,さらなる高品質品種が要望され,茎葉消化性に関心が集まっている。茎葉繊維の高消化性変異としてbm遺伝子が知られているが,その利用は収量性,耐病性等の改良に時間がかかり現実的ではない。そこで,とうもろこしの高消化性品種の育成を進めるため,bm遺伝子によらない茎葉繊維消化性の系統間差異とその遺伝を明らかにし,効率的なF1組合せの決定方法,育成系統の選抜方法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. とうもろこしの茎葉繊維消化性(Oa/OCW: 酵素分析法による細胞壁物質に占める高消化性繊維の割合,%)には,F1系統内,親自殖系統(以下,親系統)内にそれぞれ系統間差異があり,年次間で変動はあるがほぼ同様の関係が見られる(表1,図1)。
  2. 茎葉繊維消化性には,相加効果と優性効果がともに認められる。優性の程度はほぼ完全優性で,消化性を向上させる方向に働いている(表2)。
  3. 茎葉繊維消化性には,中間親とF1系統との間で有意な相関関係が見られるので,F1系統には両親とも消化性の高い系統を用いた方がよい(図2)。
  4. 茎葉繊維消化性は狭義の遺伝率が高くないことから,親系統の育成段階では固定が進んでからの選抜が効率的である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 茎葉繊維高消化性F1品種育成の基礎的情報として利用できる。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010015438
カテゴリ とうもろこし 品種

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