高消化性遺伝子bmr-18を持つソルガム一代雑種親自殖系統「JN358」

タイトル 高消化性遺伝子bmr-18を持つソルガム一代雑種親自殖系統「JN358」
担当機関 長野県畜産試験場
研究課題名
研究期間 1985~1992
研究担当者 春日重光
海内裕和
我有 満
荻原英雄
滝沢康孝
発行年度 2000
要約 高消化性遺伝子“bmr-18”を保有する「JN358」(ジェイエヌサンビャクゴジュウハチ)は、育成地では"極早生の晩"で、茎葉の消化性および組合せ能力に優れた自殖系統である。サイレージ用ソルガムのF1品種の花粉親系統として利用できる。
キーワード 高消化性遺伝子“bmr-18”、茎葉、消化性、組合せ能力
背景・ねらい 粗飼料の高品質化に対する要求が強まる中で、ソルガムは耐干・耐湿性や乾物生産性等にメリットが多いものの、栄養価や嗜好性は低いため、消化性の育種的改良の意義は大きい。そこで、茎葉部のリグニン形成を抑制する高消化性遺伝子“bmr-18”を持ち、組合せ能力に優れる自殖系統の育成を行った。
成果の内容・特徴
  1. 初期生育は「千斤白」並で「JN43」より優れる(表1)。
  2. 出穂期は「黒穃2号」、「74LH3213」より3日遅く、早晩性は「極早生の晩」である(表1)。
  3. 稈長は1.4m前後で、稈径は「黒穃2号」より細く、茎は汁性、葉身の中肋色は褐色である(表1)。
  4. 倒伏は「JN43」より多いが、花粉親系統として実用上支障のない耐倒伏性を備えている(表1)。
  5. すす紋病抵抗性は「極弱」、紋枯病抵抗性は「中」、紫斑点病は「弱」である(表2)。
  6. アブラムシの発生は「千斤白」よりやや多く「JN43」並で、鳥害の発生程度は、「千斤白」、「JN43」より少ない(表3)。
  7. 穂は鉾型、粒密度はやや密で、粒色は褐黄、千粒重は26g程度で品質は「中の上」である(表1)。
  8. 精選種子重は3ヶ年平均で41.9kg/aで、花粉親として実用レベルにある(表1)。
  9. 高消化性遺伝子“bmr-18”を持ち、茎葉部の消化性は「JN43」並かやや優れる(表3)。
  10. 本系統を花粉親とする単交配一代雑種「東山交22号」は、稔性は97%と高く、晩生、長稈で、乾物収量は「KCS-105」比94%、「葉月」比129%で、bmr遺伝子を持つ系統としては多収である。サイレージの嗜好性は「葉月」並で優れ、サイレージの推定TDN含量は63.2%で、「KCS-105」より10.6%程度高い。すす紋病、紋枯病および条斑細菌病については「葉月」より耐病性に優れ、紫斑点病には罹病性で、その程度は「葉月」並である(表4)。
  11. 主要形質の固定度は他の自殖系統とほぼ同等で実用上支障はない(データ省略)。
成果の活用面・留意点
  1. サイレージ用ソルガムF1品種の花粉親系統として利用する(種苗登録申請中)。栽植密度はアール当たり1667~3000本程度とし、花粉親として栽培する場合の種子親との畦比は種子親:花粉親を4:1とする。
  2. すす紋病抵抗性は「極弱」なため、すす紋病の多発地での栽培は避ける。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010015424
カテゴリ 育種 ソルガム 耐湿性 鳥害 抵抗性 品種

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