サイレージ用とうもろこし一代雑種親自殖系統「Ki11」の育成

タイトル サイレージ用とうもろこし一代雑種親自殖系統「Ki11」の育成
担当機関 長野県中信農業試験場
研究課題名
研究期間 1996~1996
研究担当者 井上直人
高松光生
三木一嘉
重盛 勲
西牧 清
前島秀和
袖山栄次
中村茂文
南峰夫
発行年度 1996
要約 「Ki11」(ケイアイジュウイチ)は、育成地では”中生の晩”に属するデント種で、組合せ能力や耐倒伏性、採種性に優れた自殖系統である。サイレージ用とうもろこしのF1品種の親系統として利用できる。
背景・ねらい  我が国独自の環境に適応した高能力の優良F品種を育成するためには、各種障害抵抗性や高い組合せ能力、採種能力の特性をバランス良く持つ親系統の育成が重要である。ここでは、これらの特性を合わせ持ち、密植適応性や受光態勢の良い草型を目標に、市販のデント種を素材とした親系統の育成を行った。
成果の内容・特徴
  1. 育成経過:市販品種「P3382」を素材とし、耐倒伏性や病害抵抗性、草型に重点をおいて選抜自殖を繰り返し、S3世代以降は密植条件下で選抜した。同時にH84をテスターとした組合せ能力選抜を行い、S5世代に至った昭和63年に「Ki11」と命名された。以後の系統維持は草型や開花期等を参考に異型個体を除去した後、兄弟交配により採種している。
  2. 生態的特性:絹糸抽出期は「H84」や「Na7」と同程度であり、育成地では”中生の晩”に属する自殖系統である(表1)。
  3. 形態的特性:草姿はアップライトである。稈長、着雌穂高は「H84」と「B73」の中間でやや高い(表1)。
  4. 障害抵抗性:ごま葉枯病、すす紋病、黒穂病に対する抵抗性はいずれも”強”である(表2)。倒伏は「Na7」や「H84」よりやや多い傾向にあるが、「B73」より少なく、実用上の耐倒伏性は備えている(表3)。
  5. 組合せ能力:「Ki11」を種子親とした単交配一代雑種「タチタカネ」は、市販品種「P3358」および「P3472」より耐倒伏性や黒穂病抵抗性が強く、それらと同等かやや優る多収性を示す(表4)。
  6. 採種性:放任受粉条件下での採種性は、52.1kg/aと高い。
成果の活用面・留意点
  1. サイレージ用とうもろこしF品種の親系統として利用する(種苗登録申請中)。
  2. すじ萎縮病がやや多いので、組合せは抵抗性の強い系統と行う。
  3. デントでは「B14」、「B73」、「Oh43」系列との組合せ能力が高い。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010015178
カテゴリ 萎縮病 ごま 受粉 多収性 抵抗性 とうもろこし 品種 病害抵抗性

この記事は