ソバスプラウトに含まれるフラボノイドの抗ストレス作用

タイトル ソバスプラウトに含まれるフラボノイドの抗ストレス作用
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
研究課題名
研究期間 2005~2006
研究担当者 渡辺 満
発行年度 2006
要約  拘束ストレス負荷したマウスに経口投与されたソバスプラウトフラボノイドは、血漿の抗ストレスホルモン、グルコース、GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)活性、血漿及び肝臓の脂質過酸化度のいずれについてもその上昇を抑制することから、ストレス緩和作用及び生体内酸化ストレスの亢進抑制作用が期待される。
キーワード ソバスプラウト、フラボノイド、抗ストレスホルモン、生体内酸化ストレス
背景・ねらい  現代はストレス社会とも言われるように、我々の周りには多様なストレスが存在する。過度のストレス状態が持続すると、副腎皮質ホルモン(抗ストレスホルモン)の継続的な分泌や生体内酸化ストレスの亢進が生体に障害を与え、また糖尿病等生活習慣病の発症にも関係するとされている。このため抗ストレス作用を有する食品成分が注目されている。そこで、ソバスプラウトに豊富に含まれる抗酸化物質であるフラボノイドの、ストレス負荷時におこる生体内反応への影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. マウスは吸気口を開けた遠心チューブに24時間拘束・絶食処理(RC群)により、非拘束・自由摂食(NC)群に比べて血漿中のコルチコステロン(抗ストレスホルモン)量が上昇する。これに対し、ソバスプラウト抽出物からSephadex LH-20により調製したフラボノイド(組成:ルチン、30%;オリエンチン、12%;イソオリエンチン、17%;ビテキシン、16%;イソビテキシン、25%)(以下SF)を胃内投与し、24時間拘束・絶食(RE群)することにより、血漿中のコルチコステロン量は RC群と比較して有意に低下する(図1)。
  2. 血漿グルコースはRC群でNF(非拘束・絶食)群と比較して上昇し、RE群では上昇が抑制される(図2)。
  3. RC群ではNC群と比較して肝障害の指標である血漿グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT)活性が上昇するのに対し、RE群では有意に上昇が抑制される(図3)。従ってSFの投与によりストレスによる肝臓のダメージが軽減する。グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)活性については有意差は認められないものの、同様の傾向を示す。
  4. 血漿及び肝臓の脂質過酸化度(TBARS)はNC群と比較してRC群で上昇することから、ストレスの負荷により生体内での酸化ストレス亢進が示される。これに対して、RE群では血漿・肝臓のいずれの脂質過酸化度も有意にRC群と比較して上昇が抑制される。このことから、SFの投与により生体内の酸化ストレス亢進が抑制される(図4A・B)。
成果の活用面・留意点
  1. ソバスプラウト及びフラボノイドを機能性食品素材として利用するための知見となる。
  2. 本試験は小動物を用いた試験結果であり、ヒトでの試験は実施していない。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010015028
カテゴリ 機能性食品 そば

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