低温製粉装置および十割そば製造装置を利用した「水ごね十割手打ちそば」

タイトル 低温製粉装置および十割そば製造装置を利用した「水ごね十割手打ちそば」
担当機関 (独)食品総合研究所
研究課題名
研究期間 2004~2007
研究担当者 引地良行(千穂田精衡株式会社)
山田純代
堀金彰
発行年度 2004
要約 新開発の低温製粉装置でそば全層粉の微粉末を調製できる。品質評価用十割そば製造 装置を用いると「水ごね十割手打ちそば」を容易に製造できる。本技術は、ソバの品質評価、ソバを活用した食育や地域食料産業の創出に利用できる。
キーワード ソバ、十割そば、品質評価、低温製粉、赤外分光分析
背景・ねらい 国土の75%が山地のわが国では、米、麦などの主要穀類の栽培が困難な地域が多く、雑穀類などを 原料とした付加価値の高い農産加工技術の開発が求められている。ソバは、世界各地で栽培されてお り、日本人にも伝統食品のそば切りとして親しまれている。そば切りは、小麦などのつなぎを加えて 調製される場合が多く、そば粉のみを原料とする十割そばに比べて風味が劣る。本研究では高品質そ ばを利用した食料産業の実用化を目指し、ソバ穀粒のタンパク質などの成分分布の解析、粒度の揃っ たそば粉の調製技術の開発、そば切りの簡易な製造技術の開発を行う。
成果の内容・特徴 1.ソバ穀粒断面を赤外分光分析で調べると、つなぎに影響を及ぼすタンパク質、うまみに影響を及 ぼす脂質は種皮と子葉の部分に多い(図 1)。
2.新たに開発した低温製粉装置(図 2)を用いると「さな粉」として大部分が廃棄される子葉と種皮 部を微粉末化できる。そば粉の粒度は、ステンレス製スペーサーを用いて調製できる。
3.金属臼は YAG レーザーで微細な目立てができる。低温製粉装置の上臼を氷で冷却することによ り平均粒度 0.08mm 以下の手打ちに適したそば全層粉を 30 °C以下の粉温で調製できる(図 3)。
4.新たに開発した品質評価用十割そば製造装置は、水分損失の少ない三爪の水回し器具、てこの原 理を利用した加圧器具、中央部の直径を 1.2mm 細くした麺棒、および 2 軸ロールカッターで構成される(図 4)。
5.品質評価用十割そば製麺装置を利用すると「水ごね十割手打ちそば」を 10 分以内に調製でき、ソバの品質評価が容易である。
成果の活用面・留意点 1.本法は、特別な製麺技術を持たないソバ生産者、生産地域を訪れた観光客などが挽き立て そば粉でそば切りを製造できるため、食育や新しい地域食料産業の創出に利用できる。
2.低温製粉装置、品質評価用十割そば製造装置は食品総合研究所の特許実施許諾のもとに市販 されており、ソバ育成場所、農業生産団体、製粉会社等が導入している。
3.低温製粉装置は、臼部の温度が上昇すると糊化し易い。臼を氷冷して、排出されるそば粉の温度 を30°C以下にする必要がある。
4.低温製粉装置は金属臼を用いているため磨耗によりそば粉に異物が混入する可能性がある。業務 用に利用する場合は磁石を用いて異物の鉄粉を除去することが望ましい。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010014969
カテゴリ 加工 小麦 そば

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