タイトル |
軟弱野菜調製機 |
担当機関 |
生物系特定産業技術研究推進機構 |
研究課題名 |
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研究期間 |
2000~2002 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
収穫後のほうれんそう等の根部切断と下葉除去を一工程で行う調製機で、調製精度として、不要な下葉等の8割程度を除去、9割以上の株で適正な長さに根を切り揃えることができる。作業能率は、慣行手作業の最大2倍程度である。
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背景・ねらい |
ほうれんそう栽培の所要労働時間は300時間/10a程度であるが、その内、収穫・調製作業が約8割を占めており、これら作業の機械化、省力化が要望されている。そこで、ほうれんそう等軟弱野菜の調製作業の省力化、高能率化を図るべく、調製機を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 供給されたほうれんそう等の株を搬送する供給搬送部、根を切断する根切部、挟持ベルトにより葉身部を挟持・搬送しながら、下葉等を根元方向に引き込み除去する下葉調製部、及び調製した株を搬出する搬出部から構成される調製機である(図1)。
- 下葉調製部が異なる2方式(表1)があり、A方式は、除去すべき下葉等をファン吸引により引き寄せ、回転ロールにより引き込み除去する。B方式は、下葉等を回転する放射状ブラシにより引き寄せ、表面に凹凸のある回転ロールにより除去する。
- 調製機による作業は、通常、1~2名の作業者が供給側搬送ベルト上にほうれんそう等を1株ずつ供給し、1~2名の作業者が調製不十分な株への再調製(仕上げ調製)などを行う方法となる(図2)。搬出側の作業者は、後作業(包装または結束)につなぐために、処理した株を計量して束にまとめる作業も行う。
- ほうれんそうでは、不要な下葉等の8割程度を除去し、9割以上の株で適正な長さに根を切り揃える性能を有する。処理した株の損傷程度は軽微で、処理後の日持ち(品質保持)も手作業により調製したものと比べ違いはない。
- 作業者1人・1時間当たりの処理株数(出荷される製品の株数)は最大600株程度であり、作業能率は慣行手作業の約2倍である。
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成果の活用面・留意点 |
- 高性能農業機械実用化促進事業に移行し、市販化されている。
- 高精度な調製を行うためには、除去する下葉の長さに応じて葉身部挟持ベルトの位置調節を行う必要がある。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010014724 |
カテゴリ |
機械化
市販化
出荷調整
省力化
品質保持
ほうれんそう
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