ケナフの耐湿性

タイトル ケナフの耐湿性
担当機関 農業研究センター
研究課題名
研究期間 2000~2001
研究担当者
発行年度 2000
要約 ケナフは地下水位が10㎝以深であれば出芽に支障ないが、生育には地下水位30㎝以深が好ましい。生育初・中期における一時的な湛水や高地下水位による湿害は、10月中下旬収穫時の乾物収量には影響を及ぼさない。
背景・ねらい ケナフは非木質系パルプ用の資源作物として、また、建築、繊維等の分野からも新しい資材として注目されている。このような背景から、一部の地域において新しい転作作物の一つとして関心が高く、試作や小規模の栽培が行われている。そこで、休耕田や転換畑等へのケナフ導入に際して課題となる耐湿性について明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 湛水条件では全く出芽しない。地下水位3、5㎝の出芽率はそれぞれ18%、48%であるが、地下水位10㎝以深では対照区と同等の出芽率となる(図1)。
  2. 播種直後から1~3日間湛水および地下水位3㎝の水分条件で経過しても、その後落水および排水することによって高い出芽率が得られる。しかし逆に、播種後数日間畑土壌水分条件(対照区)で経過後、数日間湛水および地下水位3㎝に遭遇すると出芽率は低下する。特に、湛水での低下は著しい(図表省略)。
  3. ケナフは湛水条件でも生育可能であるが、その生育量は自然土壌水分(対照区)の1/4程度である。地下水位20㎝では全重、茎長および茎の太さは対照区と差がないが、茎重はやや少ない。地下水位30㎝では対照区と同等の生育である(表1)。
  4. 10~20日間の一時的な湛水や高地下水位(10~13㎝)による湿害は、生育中期より生育初期で大きくなる傾向が認められる。しかし、これら生育時期の湿害は、10月収穫時の全重には影響を及ばさない(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. ケナフ導入のための圃場選定の参考になる。
  2. ケナフの栽培管理、排水等の圃場管理の参考になる。
  3. 一連の試験は、ほとんど枠やポットを用いて行っているため、過湿処理後の排水の遅速や根系の発達・伸長等が圃場と相当異なると推定される。したがって、圃場への適用に当たってはこれらの点に留意する必要がある。
  4. 関東地域において、主に灰色低地土を用いて得られた結果であることから他地域やほかの土壌では別途検討する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010014702
カテゴリ 栽培技術 湿害 耐湿性 播種 圃場管理

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