ノンパラメトリック回帰を用いた米収量の解析法

タイトル ノンパラメトリック回帰を用いた米収量の解析法
担当機関 北陸農業試験場
研究課題名
研究期間 1996~1998
研究担当者
発行年度 1996
要約 米の生産量の変動を、技術の進歩や品種の変化などによる長期的な傾向と、気象条件のランダムな変動の影響とに分離するためには、ノンパラメトリック回帰の一種である部分薄板平滑化スプラインの利用が有効である。
背景・ねらい 日本における米の長期的な需給関係を検討するためには、米の生産量を変動させる要因を明らかにする必要がある。そのため、技術の進歩や品種の変化による長期的で滑らかな変化と、ほぼランダムとみなされる気象変動の影響とを分離する様々な計算が、試みられてきた。その際、長期的な変動を表す関数に特定のものを用いると、データの持つ特性を十分に反映した結果が得られない恐れがあるので、柔軟な回帰式を用いた回帰を行う計算方法が求められている。
成果の内容・特徴
  1. コメの収量(10aあたり、日本全国の平均)をに回帰する。
    ここで、Yi(1≦i≦N)はi年次のコメの収量、f()は滑らかなノンパラメトリックな関数、{aj}(1≦j≦M)は回帰係数、{Xij}はi年次のj番目の気象要素である。この回帰(ノンパラメトリック回帰の一種である部分薄板平滑化スプライン)を実行するために、GCVPACK(Bates et al., 1987)に含まれているサブルーチンのdptpssを用いる。
  2. この計算方法を意義を示すための一例として、日本の米収量と気象要素のデータを用いた結果を示す。図1は、1979年から1994年までの16年間の日本におけるコメの収量である。図2は、その間の毎年の平均気温と降水量の全国平均である。この2つの気象要素(M=2)を用いて式(1)に回帰した結果、得られたf()を図3に示す。a1は24.64、a2は-12.61で、これに対応する予測誤差((GCV)/(データ数)の平方根,GCVはGeneralized Cross-Validation)は5.11であった。
    図3において1988年頃から下降に転じているのは、1993年の大冷害の影響が式(1)の右辺の第二項には十分に表されなかったためとも考えられるので、1993年と1994年のデータを除いたところ、f()として図4が得られた。a1は16.04、a2は-10.90、予測誤差は4.61であった。
成果の活用面・留意点 この計算は、特定の地域における米の収量変動の解析にも有効である。GCVPACKの大部分はインターネット上のサーバー(http://www.netlib.org)から無料で手に入れることができる。ただし、LINPACK(行列計算のためのサブルーチン)を購入する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010014517
カテゴリ 凍害 品種

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