農作業の充足感・満足感の評価

タイトル 農作業の充足感・満足感の評価
担当機関 北陸農業試験場
研究課題名
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 農作業の充足感・満足感について、それらを構成する要素とその寄与度を稲作及びチューリップ球根栽培を対象に解明するとともに、数量化2類を用いた解析方法の有効性を明らかにした。
背景・ねらい 農作業の軽労化・快適化の技術開発を図る上で、これまでの生理学的、労働科学的な要因だけでなく、農作業の充足感・満足感といったメンタルな評価について考慮が求められている。しかし充足感・満足感については研究蓄積が少ないため、充足感・満足感を構成する要素と各要素の寄与度を数量化2類を用いて明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 農作業の充足感・満足感の把握、解析方法は次の通りである。
    • 充足感・満足感が作業の肉体的負担、農作業環境、精神的充足度の3つの領域と多数の要素から構成される(表1)と想定する。
    • 農家調査票では、各要素について現状と満足度(「満足」「不満足」の2区分)を質問し、同時に作付面積、作業従事者の性別・年齢、雇用の有無、機械装備等の経営属性を把握する。そして経営主及び配偶者等を対象に聞き取り調査を行い、各要素に関する営農現場レベルでの評価を把握する。評価は年間を通じた評価及び主な作業毎の評価の両方を把握する。
    • 表1の要素(アイテム)と経営属性等を考慮し、数量化2類を用いた解析を行う。
  2. 以上の方法で解明した稲作作業及びチューリップ球根栽培作業のいくつかの項目に関する各要素の寄与度は以下のとおりである。
    • 年間を通じた肉体的負担への満足度を外的基準とした場合、稲作では作業時間の長さ、安全性、性別の寄与度が大きく(表2)、チューリップ球根栽培では、安全性、雇用労働日数、チューリップ作付面積、性別の寄与度が大きい(表3)。
    • 作業の肉体的負担及び作業環境への満足度、精神的充足度を外的基準とする分析結果の一例を稲作の防除作業について示すと、肉体的負担では安全性、性別、年齢、水稲面積の寄与度が大きく、作業環境では水稲面積、作業の服装、圃場の排水条件の寄与度が大きい(いずれも偏相関係数0.6以上、相関比0.8以上)。また精神的充足度では創意工夫の可能性、水稲面積の寄与度が大きい(表4)。
  3. これらのことから、農作業の充足感・満足感を解析するには、聞き取り調査をもとに数量化2類で行う方法が有効である。
成果の活用面・留意点 数量化2類を用いて解析する上で、農家調査でのカテゴリーの設定と設問方法にさらに工夫が必要である。また、精神的充足度の要素については仮置きのものである等、今後詰めるべき点が残されている。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010014507
カテゴリ 経営管理 軽労化 チューリップ 防除

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