少量試料による小麦粉の粘度評価装置

タイトル 少量試料による小麦粉の粘度評価装置
担当機関 食品総合研究所
研究課題名
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 小麦粉生地の物性評価が約100mg量で可能な、アミログラフ様の粘度評価装置を開発した。本装置はコーンープレート型粘度計を基に、正確な温度制御、試料からの水分蒸発防止、高感度、簡易な測定操作を達成したものである。
背景・ねらい 小麦粉生地の評価には、一般に小麦粉と水の混合物を撹拌しながら昇温し、粘度の変化を検出する方法が採用されている(ブラベンダーのアミログラフ等)。しかし使用する試料量が、標準アミログラフで65g、少量化した類似機種でも数gは必要であり、育種分野等試料量が少ない場合、測定が不可能である。そこで、約100mgの小麦粉で測定可能な物性測定装置を開発する。
成果の内容・特徴 小麦数粒中の小麦粉量で測定可能な、アミログラフ様の力学的物性評価装置(写真1)を開発した。その特長は以下の通りである。
  1. 測定部(図1;(1)、(2))はコーンープレート型粘度計の原理を採用しているため、試料量(2ml)と沈降の影響を小さくできる。
  2. アミログラフ用途以外に、一般の粘度計としても使用できる。
  3. 蒸発防止のため、溶媒トラップ(図1;(3))を測定部の周囲に付けることにより、試料懸濁液からの水分蒸発が測定終了時点で1%以下に抑えられる。
  4. 測定中の試料温度は、トラップ中の水の温度と全ての測定温度範囲(30~95℃)で1℃以内で一致し、水温をモニターすることで正確な温度制御ができる。
  5. 基準ばね(図1;(6))の定数を小さいものにすると高感度になり、小麦粉量が80~140mgで測定可能である。
  6. 開発した装置によるビスコグラム(図2)から、アミログラフと同様のパラメータが得られる。各パラメータの再現性は、既存の少量測定をうたった装置とほぼ同等である。
  7. 昇温速度は、毎分5℃以下(一回の測定時間15分以上)なら制御可能である。
  8. アミログラムで異なる特性を示した小麦粉を試料として、試作機で100mg量での測定における最高粘度値と、アミログラフでの標準法である65gの試料を用いた場合の最高粘度値は、有意な相関(P&st;0.01)を示す。
  9. アミラーゼ活性の高い小麦粉は、試作機で毎分1.5℃の昇温条件の時、最高粘度値が10cP以下になり(図3)、他の試料と区別することができる。
成果の活用面・留意点
  1. 少量でアミログラフ特性が評価できるため、少量試料しか得られない育種研究分野等に提供する。
  2. 100mg量の小麦粉を製粉、調製する適当な手段の開発が望まれる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010014403
カテゴリ 育種 小麦 ラベンダー

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