野菜残さ収集機

タイトル 野菜残さ収集機
担当機関 生物系特定産業技術研究推進機構
研究課題名
研究期間 1994~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 連作障害予防のためにキャベツ、ハクサイ、ブロッコリー等の野菜収穫残さを掘り取って、土壌からふるい分けて収集し、圃場外へ搬出することのできるトラクタけん引式作業機を開発した。
背景・ねらい 野菜産地では、連作障害による減収や品質の低下が問題となっているが、キャベツの根こぶ病等の土壌伝染性病害が主要因といわれている。この土壌病害対策としては、輪作、土壌消毒、薬剤散布、耐病性品種の利用、有機物施用などが行われている。これらの対策と併せて、収穫残さを集めて搬出し処理することが有効な対策であるといわれている。しかし、多くの労力を要するため、現状は収穫残さの収集搬出が行われることはなく、ロータリで鋤き込まれている。
このような背景の下で、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリーなどを対象として、収穫残さを省力的に収集し搬出することをねらいとして野菜残さ収集機を開発した。
成果の内容・特徴
  1. 37kW級トラクタで牽引する2畝用野菜残さ収集機(図1、表1)。
  2. 本機はキャベツ、ハクサイ、ブロッコリーなどの収穫残さを、根部から掘取り、土をふるい落として、バケットに収納する。バケットに収集した残さは、トラック等の荷台に容易に荷下ろしできる。
  3. 収穫残さのうち、土壌病害の菌密度の高い根茎部は95%程度以上の収集が可能である(表2)。
  4. 1時間に6~13a程度の作業能率で残さ収集できる(表3)。
  5. 野菜収穫残さの収集搬出作業は、手作業では多労のため困難であったが、この機械により容易に行うことができる。
成果の活用面・留意点 平成7年度に高性能農業機械実用化促進事業に移行し、平成8年に市販の予定。野菜収穫残さを収集搬出することにより、連作障害対策としての効果が期待できる。また、後作の播種又は定植作業が容易になる。
カテゴリ キャベツ 栽培技術 耐病性品種 土壌消毒 はくさい 播種 ブロッコリー 薬剤 輪作 連作障害