イチゴの高設栽培における熱流束式水分センサーを用いた自動かん水制御

タイトル イチゴの高設栽培における熱流束式水分センサーを用いた自動かん水制御
担当機関 (株)ユーエスアイ
研究課題名
研究期間 2002~2004
研究担当者
発行年度 2005
要約 イチゴの高設栽培の水分制御に熱流束式水分センサーを用いることにより、培養土の含水率を精密に自動かん水制御できる。また、多孔質培養土では含水率79%で制御することにより排液率を削減し、慣行と同等の収量を確保できる。
背景・ねらい イチゴ高設栽培のかん水は、天候や株の生育を観察しながら行われている。しかし、培養土が少量のために乾燥しやすく、安心してかん水管理をするために多回数、多量かん水が行われている。このため、過剰な水、肥料が投入されており、かん水開始点の指標値設定と自動化が求められている。そこで、多孔質培養土(ヤシガラ、炭など)において高精度に水分計測が可能な熱流束式水分センサーを利用して、イチゴの高設栽培における給液量及び排液量を低減するためのかん水制御技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 熱流束式水分センサーは、培養土をセンサー内部に充填し培養土内部に埋設し、ヒーター加熱による温度上昇速度より水分量を換算測定するので、多孔質混合培養土でも測定が可能である(図1-a、図1-b)。
  2. 熱流束式水分センサーを用いることにより、含水率を79%に設定した場合ならびにタイマーによる慣行では75~83%の含水率で、75%に設定した場合には70~76%の含水率で精密に自動制御ができる(図2)。
  3. 草高、葉幅などイチゴの生育は、培養土の含水率が75%から79%へと慣行の含水率に近づくと同等になる。(表1)。
  4. 熱流束式水分センサーを用いることにより給液量および排液量が削減される(表2)。
  5. 熱流束式水分センサーによるイチゴ高設栽培の自動かん水制御において、水分設定値を慣行区の含水率と同等にすることで、商品果収量は慣行と同等になる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 熱流束式センサー内部に詰める培養土は、センサー外培養土からセンサー内培養土に水分移動させるために2mm程度の網でフルイに掛けた細粒のものを用いる。
  2. 高設栽培の培養土の水分量は、ハウス位置により乾燥程度が異なるのでセンサー部を乾燥しやすい場所に埋設する。
  3. 高設栽培に用いる培養土の種類毎に温度上昇速度(/秒)と水分量の相関係数を乾燥重量法により求める。
  4. 熱流束式水分計は、九州指月(株)が販売しており、価格は1入出力型水分制御装置(センサー含む)が約25万円である。
  5. 本培養土の配合割合(容量比)は、ピートモス30%、ヤシガラ40%、パミスサンド20%、バーミキュライト10%である。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010013349
カテゴリ いちご 乾燥 自動制御 水管理

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