麦類の出穂期、成熟期の生育予測システム

タイトル 麦類の出穂期、成熟期の生育予測システム
担当機関 大分農技セ
研究課題名
研究期間 1992~2003
研究担当者
発行年度 2003
要約 麦類の県内主要6品種(チクゴイズミ、農林61号、イワイノダイチ、イチバンボシ、ニシノホシ、アサカゴールド)について播種期から出穂期、成熟期を予測する生育予測システムを開発する。
キーワード ムギ、生育予測、DVR、出穂期、成熟期
背景・ねらい 大分県は高標高地から平坦地にかけて耕地が広がっており、さらに複雑な地形をしているためそれぞれの地域で気象条件が異なっている。そのため、それぞれの気象条件から作物の生育時期を予測できるシステムの開発が望まれている。そこで、関係機関から要望のある麦類について、適正な栽培管理、赤かび病等の適期防除、農村現場における作付計画、栽培シミュレーションによる適地判定などへの利用を目的として、播種期から出穂期、成熟期を予測する生育予測システムを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 麦類の県内主要6品種について、大分県宇佐市の農業技術センター(以降宇佐)の過去12年間の生育データと気象データから生育予測式を作成した。予測式の作成には堀江らの唱えたDVR法を用い、環境要因(日平均気温、可照日長)の推移によるDVRモデルを作成した(図1)。
  2. 宇佐において播種期から出穂期を予測したときの推定誤差は麦類計で2.2日、品種間では1.6~2.7日であった。出穂期から成熟期を予測したときの推定誤差は麦類計で1.9日、品種間では0.9~2.7日であった(表1)。
  3. 標高544mの農業技術センター久住試験地(以降久住)のデータを用いて本予測式の精度を検証したところ、出穂期の予測推定誤差は10.9日、成熟期の予測推定誤差は3.8日となり、出穂期の予測精度が悪かった(表1)。久住では全体的に予測値の方が実測値より早くなる傾向にあり、また、出穂期の予測では播種時期が早くなるほど誤差が大きくなる傾向がみられた。
  4. 作況試験データ(宇佐)を用いて、播種期から出穂期までの出穂日数および出穂期から成熟期までの成熟日数について、予測値と実測値の比較を行ったところ、各年次とも予測値は実測値とほぼ一致した(図2)。
  5. 表計算ソフトExcelのVBA言語を用いて、麦類生育予測システム「Spica」を作成した。
成果の活用面・留意点
  1. リアルタイムの気象データを用いて播種期から出穂期を、出穂期から成熟期を予測できることにより、適正な栽培管理や適期防除の目安となる。また、平年値の気象データを用いて成熟期からさかのぼって出穂期、播種期を予測する方法を用いると、作付のシミュレーションとして利用できる。
  2. 各品種のパラメータ値は宇佐の試験データを用いて決定しているため、本システムの使用は県内平坦地域に限る。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010012913
カテゴリ 栽培技術 生育予測 播種 品種 防除

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