サトウキビ作における無人ヘリコプタによる防除

タイトル サトウキビ作における無人ヘリコプタによる防除
担当機関 沖縄県農試
研究課題名
研究期間 1999~2001
研究担当者 宮平守邦
玉城麿
新垣学
赤地徹
発行年度 2002
要約 無人ヘリコプタによるサトウキビ害虫の一種カンシャコバネナガカメムシの防除作業は、地上慣行防除の4~5倍程度の能率が期待でき、ドリフトや作業者の被爆の問題が回避できる。また、負担面積は97.9haで総利用時間は43.9時間となり、経費は約35,000円/haである。
キーワード サトウキビ、無人ヘリコプタ、防除効果、カンシャコバネナガカメムシ
背景・ねらい サトウキビ防除の慣行作業は動力噴霧機利用が一般的で、長い畝を数名の作業員がホースを引っ張って散布しており、作業能率が低くしかも重労働である。また特に先端の散布担当者の被爆が問題である。
サトウキビ作においても産業用無人ヘリコプタ利用への関心が高まっている。特に、殺虫剤(スミチオン乳剤)の航空防除用登録がとれたことから、共同防除などでの大幅な効率化、省力化、および農薬使用量の低減につながるという点で期待されている。今回カンシャコバネナガカメムシに対するスミチオン乳剤の無人ヘリコプタによる散布作業試験を行い、サトウキビ防除作業に対する無人ヘリコプタの基本性能を明らかにすると共に、防除効果と実用性について検討する。
成果の内容・特徴 1.
作業能率は2.2ha/hr程度で、動力噴霧機を利用した共同防除による地上慣行防除と比較して約4~5倍の能率が期待できる(表1)。
2.
無人ヘリコプタ防除区での害虫の齢期別の殺虫率は、1齢が100%、2齢100%、3齢66.7%で齢期により異なるもののかなり高く、若齢から成虫までの総殺虫率も98.8%と高い。これは若齢幼虫が多いためで適期防除の効果と考えられる。(表2)
3.
薬液の付着状況は、散布領域の中央部ほど被覆率が高く周辺部で低くなる傾向がある
4.
ドリフト(散布領域外への飛散)については、散布領域から5m以上の領域ではほとんど付着がなく問題にならない。
5.
オペレータの作業中の被爆はなく、また作業終了後の薬害の発生もない。
6.
試験結果に基づき試算した防除負担面積は、沖縄本島での防除適期を4月21日~5月4日までの14日間とすると負担面積は97.9haで総利用時間は43.9時間である。(表3)。
7.
導入利用の経費については、カンシャコバネナガカメムシの防除作業のみでは、年間固定費が3,153千円、変動費が275千円となり、1時間あたりの費用で78,073円、1haあたりの費用で35,012円となる。
成果の活用面・留意点 1.
利用経費を軽減する観点から、水稲との複合経営地域へ導入するなど、利用時間を拡大するような取り組みが望ましい。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010012597
カテゴリ カメムシ 害虫 経営管理 さとうきび 省力化 水稲 農薬 防除

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