タイトル | LEDトラップによるイモゾウムシの個体数推定 |
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担当機関 | 沖縄県農業試験場 |
研究課題名 | |
研究期間 | 2001~2005 |
研究担当者 |
久場洋之 金城邦夫(沖縄ミバエ対策) 仲本寛(沖縄ミバエ対策) |
発行年度 | 2002 |
要約 | 久米島におけるイモゾウムシの個体数をLEDトラップによる標識再捕法で推定した結果、久米島全体のイモゾウムシ個体数は、ピーク時で約760万頭と推定される。 |
キーワード | イモゾウムシ、個体数推定、LEDトラップ |
背景・ねらい | 久米島における本格的な不妊虫放飼法によるイモゾウムシ根絶防除を実施するにあたり、不妊虫の放飼頭数を決定するため野外の個体数を把握する必要がある。そこで新たに開発されたLEDトラップ(仲本・沢岻、2002)による標識再捕法を用いて寄主植物群落別のイモゾウムシ個体群密度の推定を行い、さらに、寄主植物の分布面積から久米島全体の2001年における個体数推定を試みる。 |
成果の内容・特徴 | 1. イモゾウムシ個体数の25平方メートルあたりの推定値は、ノアサガオ群落では5.9~51.9頭、平均で22.6頭、グンバイヒルガオ群落では14.6~40.3頭、平均で26.2頭、かんしょ畑では88.6~689.3頭、平均で541.7頭であった。したがって、ヘクタールあたりのイモゾウムシの個体数は、ノアサガオ群落で平均9,059頭、グンバイヒルガオ群落で平均10,499頭、かんしょ畑では平均216,691頭と推定される(表1)。 2. イモゾウムシの生息場所はかんしょ畑とノアサガオ・グンバイヒルガオが生えている原野や森林の林縁部である。久米島においてかんしょの栽培面積は統計資料によると約6haであるが、統計資料から漏れた栽培面積を加えるとその倍くらいはあると考えられる。また、久米島の原野1,384haのうちノアサガオが20%でグンバイが2%、また森林面積2,380haの10%にノアサガオが分布していると仮定する。これらから久米島全体のイモゾウムシ個体数を推定するとピーク時で約760万頭となる(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. イモゾウムシ不妊虫の生産規模および放飼量の資料とする。 2. 本調査を活用して、2002年から本格的不妊虫放飼防除が開始される。 3. 実際の放飼に際しては本種の移動能力を勘案し、さらに詳細な生息数調査が必要となる。 |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010012563 |
カテゴリ | あさがお かんしょ 防除 |
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