タイトル | 極早生・早生温州の不知火用収穫ハサミ利用による果梗枝の短縮化と果実腐敗病の軽減 |
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担当機関 | 熊本農研セ |
研究課題名 | |
研究期間 | 2001~2002 |
研究担当者 |
山田一宇 宮田良二 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 果梗枝の長い果実は、選果作業時の衝撃により果実が互いに傷つき、緑かび病の発生が多くなる。このため、収穫時に一般に使用されている収穫ハサミから刃の角度が湾曲した不知火用収穫ハサミを使用することで、果梗枝の長い果実の発生を防止できる。 |
キーワード | 温州ミカン、果実腐敗、緑かび病、果梗枝長 |
背景・ねらい | 近年、極早生・早生温州を主体に緑かび病を中心とした果実腐敗が発生し、県内の多くの産地で問題となっている。そこで極早生・早生温州の果実腐敗病対策として収穫時に発生した果梗枝の長さと果実腐敗との関係を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 果梗枝の長さが1mm以下の果実は、収穫21日後でも無傷区、有傷区とも腐敗の発生が少ない。しかし、果梗枝の長さが2~3mmの果実は、無傷区が0.8%と少なく家庭用小型選果機を使用し有傷区では緑かび病とその他の腐敗を含め13.7%と多くなる。これは、家庭用小型選果機使用により果梗枝の長い果実が回転しながら他の果実が傷つくことによる(表1)。 2. 温州ミカンは品種によって果形が異なり、果梗部の凹みの大きい品種ほど収穫時に果梗枝の長い果実の発生が多い傾向にある(表2)。 3. 一般の収穫ハサミから刃の角度がさらに湾曲した不知火用収穫ハサミを使用すると、果梗枝の長い果実の発生が少なく、作業時間内の収穫個数も注意する前後の個数も変わらない。また、安定して果梗枝の短い果実が収穫できるため、一定時間内の収穫個数に変化はない(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. カンキツ緑かび病の耕種的防除技術として活用できる。 2. カンキツの果実腐敗は、薬剤のみに頼らず、耕種的防除技術を組み合わせた総合的な腐敗防止に努める。 |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010012531 |
カテゴリ | 温州みかん 品種 防除 薬剤 その他のかんきつ |
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