タイトル |
温州ミカンにおける果樹カメムシ類防除薬剤の残効期間 |
担当機関 |
佐賀県果樹試験場 |
研究課題名 |
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研究期間 |
2000~2001 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
集合フェロモンを利用した果樹カメムシ類の温州ミカン樹への連続、多飛来条件下における殺虫剤の残効期間は、ビフェントリン水和剤では7日、フルバリネート水和剤では3~7日、イミダクロプリド水和剤とMEP乳剤では3日未満である。佐賀県果樹試験場・病害虫研究室
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背景・ねらい |
果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ)の効率的な防除を行うためには薬剤の残効期間を把握することが必要である。そこで、集合フェロモンを施用して、果樹カメムシ類が連続的に多飛来する条件下における殺虫剤の残効期間を吸汁痕数の推移および落果状況で把握する。
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成果の内容・特徴 |
- ビフェントリン水和剤区、フルバリネート水和剤区の累積吸汁痕数は散布7日目までは約20以下、イミダクロプリド水和剤区では約25以下で推移する。一方、MEP乳剤区における散布3日目の吸汁痕数は約50と無散布区と同程度である。
- 累積吸汁痕数が約20以上になると糖度の低下、着色遅延および落果等が顕著になることから、各薬剤の残効期間はビフェントリン水和剤では7日、フルバリネート水和剤では3~7日、イミダクロプリド水和剤とMEP乳剤では3日未満である。
- 以上の残効期間は落果数の推移からみても適切である(表2)。すなわち、落果はビフェントリン水和剤区とフルバリネート水和剤区では散布10日目までは認められないが、イミダクロプリド水和剤区およびMEP乳剤区では散布4日目には認められる。
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成果の活用面・留意点 |
- 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ)を効率的に防除するためには残効が約7日間期待できるビフェントリン水和剤およびフルバリネート水和剤等を散布する。イミダクロプリド水和剤、MEP乳剤の残効は3日未満と短いので使用しない。
- 本情報は少降雨条件下において適用できる。多雨条件下における残効についてはさらに検討が必要である。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010011884 |
カテゴリ |
温州みかん
カメムシ
害虫
フェロモン
防除
薬剤
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