奄美群島で発生が確認されたマンゴーのカイガラムシ類

タイトル 奄美群島で発生が確認されたマンゴーのカイガラムシ類
担当機関 鹿児島県農業試験場大島支場
研究課題名
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 2000
要約 奄美群島において,2000年9月までに発生が確認されたマンゴーに寄生するカイガラムシ類は,カタカイガラムシ科6種,コナカイガラムシ科2種,マルカイガラムシ科5種の3科13種である。鹿児島県農業試験場大島支場・病害虫研究室
背景・ねらい カイガラムシ類はマンゴーの主要な害虫であるが,奄美群島においてマンゴーは新規栽培品目であるため,これまで詳細な調査はなされていない。防除対策を検討する上でも種を明らかにし,発生実態を把握することは急務である。そこで,奄美群島のマンゴーに発生するカイガラムシ類の種構成について調査する。
成果の内容・特徴
  1. 2000年9月までに奄美群島のマンゴーから発生が確認されたカイガラムシ類は3科13種で,内訳はコナカイガラムシ科Pseudococcidae 2種,カタカイガラムシ科Coccidae 6種,マルカイガラムシ科Diaspididae 5種である(表1)。このうち,Ceroplastes cirripediformis,ランクロホシカイガラムシ,マンゴーシロカイガラムシの3種は本群島で新たに侵入が確認された種である。
  2. C.cirripediformisは,近年,小笠原諸島や沖縄からも発見されている(河合,未発表)。海外ではアメリカ南部,メキシコ,南アメリカ北部,カリブ諸島,ハワイを含む太平洋の島々で記録がある。寄主範囲は広く,柑橘類やクチナシ属などが好適な寄主植物である。
  3. ランクロホシカイガラムシは,小笠原諸島のバンダ(ラン類)や温室内での発生の記録があるが,国内のマンゴーでの寄生は初めての確認である。本種は東南アジア原産の種で,現在は世界各地の温室に広がっており,ラン類(Dendrobium spp.など)をはじめマンゴーからも記録されている。
  4. マンゴーシロカイガラムシはこれまで国内では沖縄県でのみ発生が確認されている。海外ではジャワ,インド,イラク,モーリシャス,アフリカなどに分布し,マンゴーの他にセイロンニッケイやゲッケイジュなどで寄生が認められている。
成果の活用面・留意点
  1. マンゴーで発生するカイガラムシ類の同定,ならびに防除対策を図るための資料となる。
  2. マンゴーは熱帯果樹であるが,加温ハウス栽培の進歩に伴い,九州本土を中心に,南西諸島以外の地域でも栽培が広がっている。カイガラムシ類は苗木によって持ち込まれることが多く,苗木生産の多い沖縄県では5種,奄美群島では3種の侵入種が新に確認されている。未発生種の侵入を未然に防ぐためにも,新規生産地では苗木の導入の際には十分注意する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010011875
カテゴリ 害虫 シカ 苗木生産 バンダ 防除 マンゴー ワイン

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