近赤外分光法による肉牛ふんおよび鶏ふん堆肥成分の迅速測定

タイトル 近赤外分光法による肉牛ふんおよび鶏ふん堆肥成分の迅速測定
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究課題名
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 近赤外分光法により、肉牛ふん堆肥では水分、全窒素、リン酸、加里、石灰、苦土、および全炭素を、鶏ふん堆肥では水分、全窒素、石灰、苦土および全炭素を迅速に推定することができる。福岡県農業総合試験場・畜産研究所・飼料部・家畜栄養研究室・中小家畜部・環境衛生研究室
背景・ねらい 有機質資材としての肉牛ふんおよび鶏ふん堆肥は、肥料成分含量の不均一性が問題となっており、堆肥の利用促進を図るため、肥料成分を迅速に測定する分析技術の開発が望まれている。近赤外分光法は、サンプルを乾燥粉砕するだけで成分含量を迅速に推定できる分析法である。この方法を応用して、平成10年度には、乳牛ふん堆肥の堆肥成分を迅速に推定する方法を開発している。さらに、今年度は、肉牛ふんおよび鶏ふん堆肥の堆肥成分についても同様に開発する。
成果の内容・特徴
  1. 近赤外分光法による堆肥成分推定に必要な検量線作成に用いたサンプルは、県内の肉牛を主な畜種とする肉牛ふん堆肥 144点、鶏ふん堆肥67点で、近赤外分析計はNIRSystemsのNIRS6500スペクトルフォトメータを使用し、400nm~2,500nmを2nm毎にスペクトルを測定、2次微分して検量線を作成した。
  2. 肉牛ふんの堆肥成分の検量線はすべて、相関係数(r)が 0.845以上と高く、それぞれの検定の相関係数(r)も 0.811以上と高いことと、検量線の標準誤差(SEC)と検定の標準誤差(SEP)に大きな差はなく、SEPと幅から判断して実用性が認められる精度である(表1)。
  3. 鶏ふん堆肥の水分、全窒素、石灰、苦土、全炭素の検量線は、相関係数(r)が 0.887以上と高く、それぞれの検定の相関係数(r)も 0.767以上で、検量線の標準誤差(SEC)と検定の標準誤差(SEP)に大きな差はなく、SEPと幅から判断して実用性が認められる精度である(表2)。
  4. 鶏ふん堆肥のりん酸と加里は、検量線の相関係数(r)が 0.972以上と高いが、検定の相関係数(r)がそれぞれ0.750、0.651と低くなり、検定の標準誤差(SEP)と幅から判断して推定精度が低い(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 肉牛ふんおよび鶏ふんの堆肥成分を近赤外分析計で迅速に推定することで、その分析値を参考とした施肥設計を行うことができる。
  2. 肉牛ふんおよび鶏ふん堆肥を対象としているため、その他の堆肥には適合しない。
  3. 近赤外分析法による推定値は、公定法による数値としては取り扱えない。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010011452
カテゴリ 乾燥 近赤外分析 施肥 肉牛 乳牛 分析技術

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