分光測色計による原草測定値からの畳表色調の推定

タイトル 分光測色計による原草測定値からの畳表色調の推定
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究課題名
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 分光測色計で測定した束状の原草の中央部色調は、畳表の中央部色調と明らかに異なり、暗く、緑味が濃く、黄味が淡く、鮮やかさが鈍い。各色の指数において原草と畳表の間に高い相関が認められ、回帰式を用いて原草色調の測定値から畳表色調を推定できる。福岡県農業総合試験場・筑後分場・い草研究室
背景・ねらい 畳表の色調はイグサ本来の色調により変化するので、一定に保つために染土の選択及び配合の調整を行っている。一般的にこれらの調整はイグサを泥染め・乾燥した原草の色調を束状態のまま観察することで経験と勘により行われているが、それには束状での原草の色調と畳表の色調の関係を把握しておく必要がある。そこで分光測色計を用いて両者の関係を理化学的に明らかにし、束状の原草から畳表色調を推定することで染土調整の判断材料に利用する。
成果の内容・特徴
  1. カシ取りをしていない束状の原草の中央部(根元から50~60cm)色調と畳表の中央部(五八表で端から31配目)色調は著しく異なる。分光測色計による原草の測定値は畳表に比べてL*、a*、b*、彩度C*とも小さく、感覚的に原草色調は暗く、緑味が濃く、黄味が淡く、鮮やかさが鈍いことを示す(表1)。
  2. 各色の指数において原草と畳表の間に高い相関が認められる(表2)。
  3. 原草色調の測定値から回帰式を用いて算出した畳表色調の推定値と実際の畳表色調の測定値との色差は、厳密に規定した場合の等色条件である1NBS単位以下1)に相当するので、両者はほぼ同色とみなせる(表2)。
  4. これらのことから、分光測色計を用いてカシ取りしていない束状の原草を色調測定すれば、回帰式から畳表色調を推定できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 当年の最初に収穫した原草から畳表色調の推定値を算出することにより、対照となる畳表色調との定量的な比較が可能となり、翌日以降の染土調整の参考データとして活用できる。
  2. 原草重量当たりのカシ水分率が約 8%でない場合は適宜調整する必要がある。
  3. 分光測色計で原草色調を測定する際、原草は直径20cm程度の束の状態を保ち、機器で押しつぶさないよう注意する。
  4. 原草色調の測定値はばらつきが大きいので測定時の反復回数は最低20回必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010011382
カテゴリ いぐさ 乾燥

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