小麦秋播型早生品種「イワイノダイチ」を大分県で認定品種に採用

タイトル 小麦秋播型早生品種「イワイノダイチ」を大分県で認定品種に採用
担当機関 大分県農業技術センター
研究課題名
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 「イワイノダイチ」は、早生で、秋播性程度[Ⅵ]であり茎立期が遅く、短稈で耐倒伏性が強い。「チクゴイズミ」並の製麺適性を具備することから、新たに小麦品種として、大分県で認定品種に採用する。大分県農業技術センター・水田利用部
背景・ねらい 大分県では麦作面積の減少から、水田の土地利用率が低下している。一方、麦の播種適期幅は狭く、降雨等により播種期が遅延することがある。そこで、早播きによる麦の作期拡大により、作付面積を増加させることが必要であり、そのためには、凍霜害の危険を回避できる秋播性程度が比較的大きく、かつ、収穫期の前進化が可能な品種導入が必要である。また、民間流通における契約数量の達成並びに高品質麦の安定供給を図る観点からも、新品種の導入が必要である。
成果の内容・特徴 「イワイノダイチ」[交配組合せ:秋9/西海168号、九州農業試験場育成]は「チクゴイズミ」と比べて次のような特徴を有する。
  1. 出穂期は2~3日、成熟期は1日程度早い早生種である。
  2. 播性はⅥであり、早播きにおいても凍霜害を回避できる。また、11月1半旬播では、5月中の収穫が可能である。
  3. 稈長は短く、穂長は長く、穂数は多い。耐倒伏性はやや強い。
  4. うどんこ病抵抗性は強いが、赤さび病抵抗性はやや弱い。赤かび病については同程度の中である。また、縞萎縮病には強い。
  5. 千粒重はやや重いか同程度であるが、収量性は同程度かやや低い。
  6. 外観品質は同程度かやや劣る。製麺適性は同程度かやや優れる。
  7. 早播き(11月5日)した場合には次のような特徴を示す。
    1. 茎立期は遅くなるが、茎立期から出穂期までの日数は短くなるため、出穂期、成熟期は早播きしたチクゴイズミとほぼ同程度となる。
    2. イワイノダイチの標準播き(11月20日)と比べ出穂期で3~10日、成熟期で4~7日程度早くなる。
    3. 早播きでは標準播きと比べ、稈長がやや長くなる傾向がある。
成果の活用面・留意点
  1. 県下の平坦から中山間地(標高300m以下)に適する。
  2. 栽培法はチクゴイズミに準ずるが、排水対策等基本技術の励行に心がけ、高品質麦生産に努める。特に登熟期間の停滞水を避けるとともに適期収穫に努める。
  3. 秋播型のため早播き適性があるが、過度の早播き(10月播種)は避ける。
  4. 早播きする場合には播種量を少な目に抑えるとともに、土入れ等の管理を徹底する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010011377
カテゴリ 萎縮病 うどんこ病 小麦 新品種 水田 中山間地域 抵抗性 播種 品種

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