イネウンカ類の翅型発現性に及ぼす種間相互作用

タイトル イネウンカ類の翅型発現性に及ぼす種間相互作用
担当機関 九州農業試験場
研究課題名
研究期間 1998~2001
研究担当者 宮本憲治
松村正哉
有村一弘
鈴木芳人
発行年度 1998
要約 トビイロウンカとセジロウンカの翅型発現性は自種ばかりでなく他種の密度の影響を受け、いずれの種もトビイロウンカよりセジロウンカの幼虫密度の上昇が長翅発現性をより高める。九州農業試験場・地域基盤研究部・害虫管理システム研究室
背景・ねらい トビイロウンカの雌雄とセジロウンカの雌には長翅型と短翅型の二型が存在する。両種の翅型発現には、自種密度、湿度、餌条件などの環境要因が影響することが知られている。しかし、同所的に存在するこれら2種間の相互作用が翅型発現に及ぼす影響は、これまで明らかにされていない。そこで、トビイロウンカとセジロウンカを1:1の割合で入れた混合飼育(混合区)と1種のみを入れた単一飼育(単一区)を行って翅型発現性を比較し、翅型発現性に及ぼす種間相互作用を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. トビイロウンカでは、いずれの幼虫密度でも単一区よりセジロウンカとの混合区(総幼虫数は単一区と同じ)で長翅率が高い。この傾向は雌で顕著に現れる(図1、図2)。
  2. セジロウンカの雌では、いずれの幼虫密度でもトビイロウンカとの混合区に比べセジロウンカ単一区で長翅率が同等以上である(図1)。
  3. これらの結果から、両種ウンカの翅型発現性は自種ばかりでなく他種の密度の影響を受け、いずれの種もトビイロウンカよりセジロウンカの密度の上昇が長翅発現性をより高めることがわかった。この原因として、セジロウンカでは吸汁量がトビイロウンカより少ないにもかかわらず、幼虫の吸汁によるイネ苗の餌としての劣化が、トビイロウンカより大きいことが示唆される。
成果の活用面・留意点
  1. 水田内で同所的に発生するウンカ類の高精度発生予察のために活用される。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010011290
カテゴリ 管理システム 害虫 水田

この記事は