近赤外分光法によるイタリアンライグラスサイレージ発酵品質の迅速評価法

タイトル 近赤外分光法によるイタリアンライグラスサイレージ発酵品質の迅速評価法
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究課題名
研究期間 1997~1998
研究担当者 棟加登きみ子
藤吉弘子
梅田剛利
発行年度 1998
要約 イタリアンライグラス サイレージ中の有機酸組成、VBN、T-N含量は近赤外分光法を応用して迅速測定できる。この測定値を用いて推定したフリーク評点とVBN/TNにより発酵品質を総合評価することができる。福岡県農業総合試験場・畜産研究所・飼料部・家畜栄養研究室
背景・ねらい サイレージの飼料価値は、栄養品質と発酵品質によって決定される。栄養品質については、近赤外分析計利用による迅速評価法を確立しつつある。発酵品質については官能評価や化学分析による有機酸含量等に基づく評価法で判定しており、多くの時間を要している。そこで、近赤外分析計(NIRS6500型)による有機酸、VBN及びT-N含量の簡易迅速測定技術を開発し、測定された有機酸、VBN及びT-N含量を用いて、フリーク評点とVBN/TNの推定を可能とする。
成果の内容・特徴
  1. イタリアンライグラスサイレージ搾汁液の乳酸、酢酸+プロピオン酸(C2+C3)酪酸より炭素数の多い揮発性脂肪酸(C4以上のVFA)、揮発性塩基態窒素(VBN)、及びpHを測定する検量線の測定精度は、検定の相関係数rが0.718から0.936と高く、実用性が認められる(表1)。
  2. 搾汁液を用いて乳酸、C2+C3、C4以上のVFA、VBN、pHの5成分を同時に90秒で測定することができる(図1)。
  3. 乾燥粉砕したサイレージの全窒素(T-N)含量を近赤外分析計で測定した精度は、検定の相関係数rが0.965と高く、実用性が認められる(表1)。
  4. 近赤外分析計を用いて、乾燥粉砕したサンプルで測定した全窒素(TN)及び粉体中水分(昭和62年成果:福岡県)と、搾汁液で測定した有機酸、C2+C3及びC4以上のVFAから、総合評価の指標であるフリーク評点とVBN/TNを推定できる(図1)。
  5. フリーク評点及びVBN/TNと、近赤外分析計を応用したフリーク評点及びVBN/TNの推定値との関係は、水分含量が50%以上のサイレージで相関係数rがそれぞれ0.738と0.731で1%有意であり、60%以上で相関係数rがそれぞれ0.852、0.719で1%有意であるので、中水分から高水分のサイレージで精度が高い(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 添加物を使用したサイレージは適合しない場合がある。
  2. 低水分サイレージの評価指標の推定精度は低い。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010011102
カテゴリ イタリアンライグラス 乾燥 近赤外分析 測定技術 評価法

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