警報フェロモンを用いたクモヘリカメムシによる斑点米の抑制効果

タイトル 警報フェロモンを用いたクモヘリカメムシによる斑点米の抑制効果
担当機関 兵庫農総セ
研究課題名
研究期間 2005~2007
研究担当者 山下賢一
長田靖之
藤本博明(住友化学)
三浦一芸(近中四農研セ)
高林純示(京都大学)
発行年度 2007
要約 クモヘリカメムシの警報フェロモンである (E)-2-Octenalの忌避製剤を試作した。この製剤を野外圃場において処理すると、クモヘリカメムシによる斑点米発生の抑制効果が化学殺虫剤散布並みに高い。
キーワード クモヘリカメムシ、斑点米、抑制効果、(E)-2-Octenal、警報フェロモン
背景・ねらい クモヘリカメムシは米の品質低下の主要因となる斑点米を引き起こす重要害虫である。クモヘリカメムシの匂いは警報フェロモンとしての働きがあることを見いだしている。消費者の食の安全・安心志向が高まり、環境面からは化学殺虫剤に頼らない防除法が望まれている。そこで、昆虫の行動制御物質の一つである警報フェロモンの1成分 (E)-2-Octenalを利用した製剤を試作し、野外における斑点米の抑制効果を実証する。
成果の内容・特徴
  1. 野外条件でクモヘリカメムシの忌避行動と(E)-2-Octenal 10%試作乳剤の希釈濃度の関係を調べたところ、10倍希釈水溶液の揮散処理において、80%の個体が忌避行動(急歩行と飛翔)を示した(図1)。現地で実証する場合、10倍希釈水溶液が有効である。
  2. 県下2カ所(圃場1:丹波市青垣町、圃場2:佐用郡佐用町)の水稲栽培圃場において警報フェロモン試作製剤の10倍希釈水溶液の自然揮散方法(図2)による斑点米抑制効果を確認する。2圃場ともに無処理区は斑点米率が0.3%以上であり、処理区は0.1%未満と斑点米の発生の抑制効果がみられる(図3、結果は圃場2のみ示す)。
  3. 圃場1で匂いの捕集材を図に示す場所に設置し、成分の空気中の濃度を測定すると、処理区内では室内実験で得られている忌避行動が発現する限界濃度を上まわっている(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 処理の効果範囲を検討する必要がある。
  2. 忌避行動を明らかに認めているのはクモヘリカメムシのみである。クモヘリカメムシ以外のカメムシ類が優先する場合は効果が見込めない。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010766
カテゴリ カメムシ 害虫 水稲 斑点米 フェロモン 防除

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