ショウガの貯蔵害虫チビクロバネキノコバエの防除対策

タイトル ショウガの貯蔵害虫チビクロバネキノコバエの防除対策
担当機関 和歌山農林水技セ
研究課題名
研究期間 2003~2007
研究担当者 小山昌志
岡本 崇
井口雅裕
吉本 均
発行年度 2006
要約 チビクロバネキノコバエBradysia agrestis Sasakawaが貯蔵中の種子用ショウガ根茎を 加害することを初めて確認し、貯蔵前に20℃で48時間または25℃で24時間、濃度95 %以上の二酸化炭素で くん蒸処理することにより発生が抑えられる。
キーワード ショウガ、チビクロバネキノコバエ、貯蔵害虫、二酸化炭素、くん蒸
背景・ねらい ショウガ産地では、貯蔵中の種子用ショウガ根茎が双翅目幼虫に加害され、被害が大きい。そこで、 加害種を明らかにするとともに、省力的で安全な防除対策を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 和歌山市明王寺で貯蔵中の種子用ショウガ根茎を加害する害虫は、チビクロバネキノコバエ Bradysia agrestis Sasakawaが94.4%を占める(表1)。 本種のショウガ加害記録はこれまでない。ショウガを餌にすると慣行貯蔵温度(15℃)では 1世代49~72日を要する。
  2. キノコバエ幼虫が寄生したショウガをポリタンクに入れ、二酸化炭素(有効成分量99.9%)濃度を 95%以上に置換し、20℃で48時間または25℃で24時間くん蒸処理することにより、羽化成虫数は、 いずれも無処理の13%程度に抑制される(図1)。
  3. 二酸化炭素くん蒸処理によるショウガ根茎の変質は、20℃48時間、25℃24時間では認められない。 一方、20℃及び25℃72時間では、処理直後から萌芽部が軟化、壊死し、その後腐敗する症状が認められる (表2)。
  4. 二酸化炭素くん蒸処理した種子用ショウガを定植しても、欠株は認められない。また、シュート数、 シュート長等、生育に悪影響はなく、収穫時重量も無処理と有意差は認められない(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 天幕または倉庫を使用した二酸化炭素くん蒸(20℃48時間、25℃24時間)処理は、農薬登録申請中で ある。
  2. 処理温度20℃未満では殺虫効果が劣るので、天幕または倉庫内を加温機で暖めて温度を維持する。
  3. 二酸化炭素ガス(有効成分量99.9%)を体内に吸入すると、酸素欠乏を起こし、頭痛、呼吸困難、 窒息等の症状が現れることがあるので注意する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010638
カテゴリ 害虫 栽培技術 しょうが 農薬 防除

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