水稲不耕起乾田直播栽培における新たな雑草防除体系

タイトル 水稲不耕起乾田直播栽培における新たな雑草防除体系
担当機関 兵庫農総セ
研究課題名
研究期間 2004~2005
研究担当者 牛尾昭浩
須藤健一
発行年度 2006
要約 水稲不耕起乾田直播栽培のイネ播種後入水直前にシハロホップブチル乳剤とハロスルフロンメチル水和剤を 施用し、入水後は湛水管理することで、従来方法と同等の除草効果が得られるとともに、除草剤の施用回数や 費用の削減が図れる。
キーワード イネ、不耕起乾田直播、雑草防除、ハロスルフロンメチル
背景・ねらい 水稲不耕起乾田直播栽培は、播種前の耕起や移植作業が省略された省力的な栽培法として 認知されているが、除草剤の施用回数が多く、資材費の低減ならびに環境保全の観点から対応策が 求められている。そこで、新規に登録された直播用除草剤や耕種的な雑草抑制方法を組み合わせて、 除草剤の施用回数や成分数ならびに費用の削減を図る。
成果の内容・特徴
  1. イネの播種後出芽前に、グリホサート液剤(250~500ml/10a)で既に生育している雑草を防除する。 出芽後、イネ5葉期(不完全葉を含む)以降入水2日前までに、その後発生したイネ科雑草対象に シハロホップブチル乳剤(100ml/10a)を散布すると同時に、ハロスルフロンメチル水和剤を10a当たり 90~180g(希釈水量100L)土壌全面散布してから入水する。その後は水深5cm以上の湛水状態で管理すると、 薬剤を処理してから45日以上経過した後でも雑草がほとんどみられず、入水後に除草剤を施用した区とほぼ 同等の防除効果が得られる(表)。
  2. ハロスルフロンメチル水和剤は、登録では一年性広葉雑草対象の土壌処理剤であるが、 グリホサート剤施用後に発生した生育初期の広葉雑草に対する茎葉処理効果が十分に認められる。 また、2004年の結果から、イネ科雑草に対する防除効果も認められる(表)。
  3. 不耕起乾田直播における従来の除草剤施用体系では、薬剤の施用時期が3回、使用する薬剤の成分数が 6~8剤、除草剤費用が10a当たりほぼ8,000~9,000円必要であった。新体系では (図)、播種後出芽前に1成分、入水直前に2成分施用するのみで、 入水後に常時湛水すればイネ科雑草に対する耕種的な防除効果が期待できるので、従来の体系よりも 除草剤施用回数を1回、施用成分数を3~5剤、除草剤費用を3~4割(10a当たり3,000~4,000円程度) 低減することができ、低コスト・省力化にも効果が高い。
成果の活用面・留意点
  1. 使用する薬剤はすべて液剤処理なので、薬剤を均一に散布できる作業機が必須である。
  2. 播種直前までに、雑草が草高30cm以上に繁茂する恐れがあるときは、播種2週間前をめどに フレールモアで刈り払い処理するか、非選択性茎葉処理剤で除草する。
  3. 入水後は、雑草防除効果を高めるために常時湛水するのが望ましいので、ほ場の漏水対策を徹底する 必要がある。
  4. 低温期に播種する等、播種から入水までに概ね30日以上要する場合には、播種後出芽前の 土壌処理剤あるいは入水までの間にビスピリバックナトリウム塩液剤等を施用すると、雑草防除効果は より安定する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010541
カテゴリ 乾田直播 雑草 除草 除草剤 水稲 低コスト省力化 土壌処理 播種 防除 水管理 薬剤

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