トウモロコシ形状が黒毛和種去勢牛の産肉性および美味しさ成分に及ぼす影響

タイトル トウモロコシ形状が黒毛和種去勢牛の産肉性および美味しさ成分に及ぼす影響
担当機関 兵庫農総セ
研究課題名
研究期間 2002~2006
研究担当者 岩本英治
岡 章生
発行年度 2005
要約 黒毛和種去勢牛への加工形状の異なるトウモロコシ給与は、牛肉の美味しさ成分(グルタミン酸、イノシン酸)に影響することが明らかとなる。
背景・ねらい 家畜用飼料のトウモロコシは、1995年から圧ぺんや粉砕に比べて飼料単価の安い全粒での流通が認められている。しかし、全粒トウモロコシは一般的に使用されている加熱圧ぺんトウモロコシに比べて使用方法および産肉性に関する報告が少なく、実際の肥育経営における使用量は少ない。そこで、濃厚飼料中のトウモロコシの加工形状(圧ペン、粉砕、全粒)が黒毛和種去勢牛の産肉性および牛肉の美味しさ成分に及ぼす影響について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 父牛が同一の10か月齢の但馬牛去勢牛16頭を用いて、加熱圧ぺんトウモロコシ給与区(圧ぺん区n=6)、粉砕トウモロコシ給与区(粉砕区n=5)、全粒トウモロコシ給与区(全粒区n=5)の3区を設け、30か月齢まで肥育する。濃厚飼料は大麦、トウモロコシ、一般ふすまおよび大豆粕を用いて配合し、トウモロコシ割合は前期40%、中期35%、後期30%とする。濃厚飼料の給与は肥育前期(10-15か月齢)は制限給与、肥育中期以降は飽食給与とする。粗飼料はチモシー乾草および稲ワラとし各区とも同量を給与する。
  2. 肥育期間中の一日平均増体量(DG)は肥育前期で全粒区が圧ぺん区に比べて有意に低下する(表1)。肥育終了時の体重は全粒区が他の区に比べて少ない傾向を示す。
  3. 粗飼料摂取量は粉砕区が圧ぺん区に比べて有意に少なくなる(表2)。肥育期間中の飼料効率(TDN摂取量/増体量)は全粒区が肥育前期において他の区に比べて有意に低下する。
  4. 枝肉格付成績は全粒区が他の区に比べてやや劣るが、いずれの形質においても有意な差は認められない(表3)。美味しさ成分では風味に影響するモノ不飽和脂肪酸の割合は各区に差は認められない。遊離アミノ酸含量は旨味系のアミノ酸であるグルタミン酸において粉砕区が圧ぺん区に比べて有意に低下する。一方、核酸関連物質であり、旨味に影響するイノシン酸においては粉砕区が圧ぺん区に比べて有意に増加する。
成果の活用面・留意点 全粒トウモロコシを利用する場合は、消化性が低くなることを見越して配合設定するか、給与量を増やす必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010507
カテゴリ 大麦 加工 経営管理 飼料効率 大豆粕 とうもろこし

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