強勢台イチジク「桝井ドーフィン」の挿し木接ぎによる育苗と幼木管理法

タイトル 強勢台イチジク「桝井ドーフィン」の挿し木接ぎによる育苗と幼木管理法
担当機関 大阪食み技セ
研究課題名
研究期間 1999~2005
研究担当者 細見彰洋
発行年度 2005
要約 強勢台木を使用したイチジク「桝井ドーフィン」栽培において、迅速な育苗には挿し木接ぎが有効である。また、接ぎ木当年に新梢を摘心して発生させた副梢で主枝を整え、結果枝をより多く確保することで、自根樹よりも早く樹冠を拡大し、徒長を抑えた好適な結果枝勢力を維持できる。
キーワード イチジク、台木、接ぎ木、摘心、樹冠拡大、樹勢管理
背景・ねらい 近年、イチジク栽培においては、土壌病害等の対策として抵抗性台木の開発が行われている。しかし、台木を使うには、これまで不要であった接ぎ木作業が必要で、幼木の生育にも自根樹とは異なる特性が予想される。そこで、「Zidi」などの強勢品種を台木とする「桝井ドーフィン」を実証栽培し、接ぎ木苗の効率的な作成手段を明らかにし、幼木の育成管理における技術的な留意点を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 接ぎ木イチジクは、長さ40~50cmの台木の切り枝に「桝井ドーフィン」を1芽接いで(図1)、そのまま挿し木を行う「挿し木接ぎ」でも、約9割の成功率で苗を育成できる(データ省略)。挿し木接ぎは、台木苗を育成してから接木する方法に比べて長い挿し穂を必要とするが、苗の完成が早いため、挿し木接ぎを行った年の梅雨期や秋期に定植できる。
  2. 接ぎ木苗を一文字型に仕立てる場合は、穂木の新梢が主枝分岐の予定位置まで伸びたら摘心し、発生する副梢を主枝候補とする(図2)。これによって、主枝を水平に誘引する際に発生する接ぎ木部分の裂開を防止できる。
  3. 強勢台木によって樹勢が著しく強化される場合、多数の新梢を早期に確保することによって、台木の勢力を早期樹冠拡大に利用できる(例:図3中央のB園および図3右のI園)。一般の健全圃場で「Zidi」台「桝井ドーフィン」を栽培する場合、新梢の数は自根樹の3倍程度に調整する。これにより、強勢台木を用いた場合でも、果実生産のために好適とされる新梢(基部径18~23mm)を維持できる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 自根樹並みの間隔で植栽したため、接ぎ木樹に必要な樹冠を確保できない場合は間伐を行う。
  2. いや地被害が著しく、強勢台木を使用しても樹勢が不足する場合には、土壌改良資材の投入など、他の樹勢補強策の併用を検討する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010469
カテゴリ 育苗 いちじく 栽培技術 挿し木 台木 接ぎ木 抵抗性 土壌改良 品種

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