集落営農型法人における収益分配方式と畦畔除草委託方式

タイトル 集落営農型法人における収益分配方式と畦畔除草委託方式
担当機関 島根農技セ
研究課題名
研究期間 2004~2006
研究担当者 竹山孝治
発行年度 2005
要約 集落営農型法人の経営受託水田における収益分配は、プール計算方式が66%、収量別傾斜配分方式が34%である。畦畔除草の再委託では、地代水準が低下傾向にある中で構成員の管理意欲が高まるように地代よりも管理手当の比重を高めていく必要がある。
背景・ねらい 集落営農組織の法人化に向けた話し合いにおいては、法人設立後の収益分配方式と畦畔除草のあり方が大きな問題となっている。そこで、2004年3月までに設立された島根県内の集落営農型法人における地代・管理手当・出役賃金などによる収益分配方式や畦畔除草委託方式などを明らかにし、法人育成に向けた対応方策を提示する。
成果の内容・特徴
  1. 経営受託水田における38法人の収益分配方式は、表1のとおり収入・費用とも全体の面積割りで行うプール計算方式が25法人(66%)、構成員ごとの管理水田の単収などに基づく収量別傾斜配分方式が13法人(34%)である。プール計算方式では圃場整備を直接の契機として設立されたのが7法人ある。一方、収量別傾斜配分方式では、13法人のうち11法人が作業受託型任意組合から協業経営型法人へ移行しており、構成員の生産努力が収益分配に反映される仕組みを維持している。
  2. 畦畔除草及び水管理等の委託方式についてみると、表2のとおり畦畔除草では28法人(74%)が構成員へ再委託し、このうち21法人で管理手当を支払っている。また、作業班や時間給による出役対応が8法人、外部委託が2法人で行われている。一方、水管理では30法人(79%)が構成員へ再委託し、このうち23法人で管理手当を支払っている。畦畔除草と水管理の管理手当をいずれも定額としているのは17法人であり、その管理手当支給額は、表3のとおり10a当り10,912円で、地代と管理手当の合計は28,735円であるが、地代水準が20,000円未満の6法人における管理手当は15,917円と高く、農地の面的維持を重視する傾向がみられる。また、畦畔除草や水管理を作業班対応や時間給による出役対応としている法人は、いずれもプール計算方式である。
  3. 法人育成に向けた収益分配方式のあり方について、圃場整備を契機に法人を設立する  場合は、プール計算方式を採用した方が作業効率は高く、会計処理も比較的簡易である。一方、圃場整備後に任意組合が設立されてかなりの年数が経過し、1筆ごとの収量差が顕著になっている場合は、構成員の生産努力が反映されるよう配慮して収量別傾斜配分方式を採用した方が合意を得やすい。また、畦畔除草委託方式では、地代水準が低下傾向にある中で、今後は農地の面的維持に向けて構成員の管理意欲が高まるように地代よりも管理手当の比重を高めていく必要がある。
成果の活用面・留意点
  1. プール計算方式と収量別傾斜配分方式を採用している法人の特徴や、畦畔除草委託方  式及び管理手当水準については、新たな法人育成での参考資料として活用できる。
  2. 作業受託型任意組合から協業経営型法人への移行事例の中には、圃場条件の悪さと畦  畔除草の多労を相殺してプール計算方式を採用している法人もみられる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010420
カテゴリ 経営管理 畦畔除草 水田 水管理

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