防根シートを用いた根域制限法によるブドウ「ピオーネ」の着色促進

タイトル 防根シートを用いた根域制限法によるブドウ「ピオーネ」の着色促進
担当機関 徳島農林水産総技セ
研究課題名
研究期間 1997~2004
研究担当者 遠藤隆行
小池明
犬伏要輔
発行年度 2004
要約 埋め込んだ防根シートで囲った土量530~1800Lの根域に大粒ブドウ「ピオーネ」を栽植すると、果皮の着色促進が図れる。最小土量の530Lでは、濃紫黒色の果房が最大約90%を占めるとともに、収穫期が最大10日程度前進する。
キーワード ブドウ、防根シート、根域制限、着色
背景・ねらい 大粒ブドウの主力品種である「ピオーネ」は、四倍体品種で樹勢が強く暖地では完全な紫黒色に着色し難い。従来の根域制限法は制限された根圏の水分管理が複雑で特殊なかん水施設が必要となるため、その普及は一部の施設栽培にのみに限定されている。そこで透水性の防根シートを利用した埋め込み式による根域制限法により樹勢コントロールを図り、品質向上、特に着色向上を図るとともに、露地栽培にも導入可能な簡易な根域制限栽培技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 慣行区に比べて、すべての根域制限区で収穫期が前進し、特に530L区は最大で10日程度前進し、カラーチャート値9(濃紫黒色)以上の割合も90%を占める(表1)。
  2. 基部から10節目までの新梢長は、すべての根域制限区で慣行区より短くなり、樹冠がコンパクトになる(図1)。
  3. 一粒重、糖度、酸含量については、根域制限の影響が少ない(表2)。

注)耕種概要:土壌は褐色森林土壌(和泉砂岩)を用い、1樹につき牛糞堆肥を7.5kg混和した後、根域制限を表1のように設定した。各区の側面と底面を透水性不織布(ポリプロピレン製、厚さ1mm)で仕切り、「ピオーネ」(テレキ5BB台)を植え付けた(写真1)。樹間は7.2m×3.6mとし、H型短梢剪定により樹冠拡大させ、定植4年目に間伐して最終樹間を10.8m×3.6mとした。施肥は10a当たりN15・P12・K15(kg)を基準に樹冠面積分を根域に施用した。1週間降雨がない場合は、根域が浸みる程度に灌水チューブで灌水した。
成果の活用面・留意点
  1. 防根シートの資材費は1樹当たり1900円程度で、簡易に根域制限栽培が導入できるので、紫黒色大粒ブドウを対象に露地栽培も含めて広く導入が可能である。最終樹冠面積39m2となるので10a当たり26本植えで、10a当たりの資材費は49,400円となる。
  2. 収穫期が「巨峰」と同時期の品種では、露地栽培で盆前出荷が可能と考えられる。
  3. 埋め込み式で根域を仕切るため、土壌が過度に乾燥せず、根域制限によるかん水量の節約効果が高まる。
  4. 根域制限樹は慣行栽培に比べて樹冠拡大が遅れるので、計画的な密植が必要となる。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010212
カテゴリ カラー 乾燥 栽培技術 施設栽培 出荷調整 施肥 着色促進 品種 ぶどう

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