ポジショニング分析による農家の技術導入条件の可視化

タイトル ポジショニング分析による農家の技術導入条件の可視化
担当機関 兵庫農総セ
研究課題名
研究期間 2001~2004
研究担当者 加藤雅宣
松本功
竹川昌宏
斎藤隆雄
小松正紀
田中尚智
永井耕介
発行年度 2004
要約 製品開発などに活用されるポジショニング分析は、農業技術の導入条件を検討する場合にも適用できる。また、分析結果は可視化されるので、問題解決への意思決定が円滑にすすむ。
背景・ねらい ポジショニング分析は、新商品の開発方向の検討や開発途中に方向を修正する場面で用いれられ、商品間の類似性、購入意向が高まる方向などの位置関係を可視化する手法である。
そこで、農家の新技術に対する位置づけと導入意向の可視化に本手法を適用し、新技術の導入定着条件や改善方向を検討する場合に活用できるかを明らかにする。
なお、取り上げる新技術は本県で開発中の熱水土壌消毒とし、対象農家は本技術の実証地域である神戸市西区の軟弱野菜農家である。
成果の内容・特徴
  1. 農業技術に対する評価項目は、費用、作業性、品質向上、ブランド化、環境への影響 など事前に聞き取り調査などから得られた項目を設定する。また、新技術と比較する技 術は、現地において普及定着している技術など農家が比較評価できる技術とする。なお、 ここでの評価項目数は10、比較する技術数は11とする(図1)。
  2. 農家のアンケート調査から得られたデータを基に因子分析を行い、結果の解釈と各技 術の因子得点及び理想ベクトルをy、x軸上に布置する。なお、今回はy軸に「家族経 営になじみやすい」とx軸に「その技術を消費者に紹介すると差別化が可能である」と 解釈されるとともに、理想ベクトルはy=1.59xである(図2)。
  3. 図上に布置された核技術の相対的な位置関係と理想ベクトルから、新技術に対する農 家の位置づけや導入に向けた新技術の改善方向を判断する。なお、今回の新技術である 熱水土壌消毒は、普及定着している技術と比較して大きく外れて位置している。そのた め、新技術の農家への普及に向けては、「家族経営になじみやすい」技術であると農家 に知覚されることが第1で、作業時間、費用、導入方法など家族経営に即した技術への 改善が必要である。また、第2に「差別化可能」技術にすることが求められ、新技術の 特徴である農薬を使わないことをPRした販売戦略が導入に有効である(図2)。

成果の活用面・留意点
  1. 新技術の現地導入条件を検討する手法として活用できる。
  2. アンケート調査では予備テストを必ず実施して、評価項目の妥当性、信頼性の検証が必要である。
  3. 因子分析の計算上、評価項目数は対象技術数より少なくする。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010148
カテゴリ 経営管理 土壌消毒 農薬

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