胚培養により育成したユリ新品種「カリステ」

タイトル 胚培養により育成したユリ新品種「カリステ」
担当機関 岡山農総セ
研究課題名
研究期間 1985~2004
研究担当者 永宗正規
森本泰史
土岐昌弘
発行年度 2004
要約 シンテッポウユリにカサブランカを交配して胚培養により「カリステ」を育成した。「カリステ」の花は大輪の純白で、りん片挿し苗や小球でも1年で開花する。
キーワード ユリ、シンテッポウユリ、カサブランカ、子房培養、胚培養
背景・ねらい シンテッポウユリは種子繁殖が可能で種苗費は少ないが、花形および花色の変異はない。一方、オリエンタル系ユリは、球根の価格が高いが、花形及び花色の豊富である。そこで、シンテッポウユリとオリエンタル系ユリとを交雑し胚培養を用いて、球根養成期間が短く、既存の品種にない花形を持つ新品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 1993年7月に子房親シンテッポウユリ「中生あさま」と花粉親オリエンタル系「カサブランカ」を交配した。同年8月に肥大子房を培養し、9月に培養子房から胚を摘出して培養した。1994年6月に生育個体を鉢上げしたところ、1995年7月9日に初開花した。1996年度にりん片苗の1年開花性を確認した。
  2. 岡山県山陽町で10月に球根を定植しても、りん片挿し苗を定植しても、雨よけ栽培では6月下旬に咲く。(表1)。
  3. 球根栽培では、草丈は130cmであり、上部1/3の茎径は約8mmである(表1)。
  4. 葉は長卵形で、葉色は緑色、葉序は3/8枚である(表1)。
  5. 花は横向きから斜め上向きの大輪種(17~20cm)で、花色は純白であり、花形はヤマユリ形である(表2)。花弁表面に見られる乳状突起がなく、花弁は厚く、花形はほとんど乱れない。
  6. 対照品種であるカサブランカ及びシンプロンと比較すると、カリステは、止め葉下節間長が対照2品種よりも大きく、葉序がカサブランカと異なり3/8であり、葉形がシンプロンと異なり長>卵形である(表1)。また、カリステは、花梗が対照2品種よりも長く、散形花序で、花の向きが横向きから斜め>上向きである(表2)。
  7. りん片挿し苗や20g以上の小球は1年以内に開花する。
成果の活用面・留意点
  1. 球根冷凍抑制栽培で市場性の高い切り花が得られる。
  2. アブラムシ、ネダニ、キノコバエ、乾腐病の防除を徹底する。
  3. 球根促成栽培では到花日数が長くなるので、適していない。
  4. 球根冷凍抑制栽培での8月出荷の作型では、花が小さくなるので適していない。
  5. 全農岡山からりん片苗を予約販売する。
  6. 品種登録を申請中である。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010010080
カテゴリ 栽培技術 出荷調整 新品種 ネダニ 繁殖性改善 品種 防除 ゆり

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