7月咲き無側枝性ギクの暗期中断処理による省力化と盆出荷

タイトル 7月咲き無側枝性ギクの暗期中断処理による省力化と盆出荷
担当機関 兵庫農総セ
研究課題名
研究期間 2000~2004
研究担当者 小山佳彦
石川順也
宇田 明
発行年度 2003
要約 7月咲き無側枝性ギクを4月中下旬に定植し、6月中旬まで暗期中断すると、8月上旬に商品性の高い切り花が得られる。暗期中断処理により、摘芽・摘蕾作業は約70%省力化できる。
キーワード キク、無側枝性、省力、開花調節、暗期中断、品質
背景・ねらい 露地一輪ギク産地では摘芽、摘蕾作業を省力化できる無側枝性ギクの導入が進んでいる。一方、7~8月には開花時期の年次変動が大きく、8月上旬のお盆需要期には暴騰暴落を繰り返している。そこで、7月咲き無側枝性ギクを暗期中断処理により高需要期である8月上旬に開花させ、お盆需要に向けた作型を開発するとともに省力化を図る。
成果の内容・特徴
  1. 自然開花期が7月から9月になる無側枝性ギクは、開花時期が遅くなるにつれて側枝・側蕾の着生率が低下し、無側枝性の発現割合が高くなる。自然開花期が7月の無側枝性ギクを暗期中断処理(白熱灯による深夜5時間照明)により8月に開花させると、その無側枝性は自然開花期が8月の品種と同等になる(表1)。
  2. 7月咲き無側枝性ギク7品種を暗期中断処理下で4月21日に定植し、6月13日に処理を終了すると、「清風」を除いて8月上旬に開花し、切り花長80cm以上、切り花重70g以上の商品性の高い切り花が得られる(表2)。
  3. 7月咲き品種の無側枝性程度を自然開花区と暗期中断処理区で比較すると、「精宝」を除く6品種で、側枝・側蕾の着生割合が著しく低くなる(図1)。
  4. 露地栽培で一輪ギクを7~8月に出荷する作型では、10a当たりの摘芽、摘蕾作業に270時間を要し、総作業労働時間(869時間)の31%を占める。7月咲き無側枝性ギクを導入しても無側枝性の発現割合が低いため、摘芽、摘蕾作業の省力程度は13%にすぎない。しかし、暗期中断処理により8月上旬に開花させると、その省力程度は73%に高まり、8月咲き無側枝性ギクと同等の省力化を図ることができる(表3)。

成果の活用面・留意点
  1. 7~8月咲きのキクは開花時期の年次変動が大きく、盆需要に安定生産することが難しいが、暗期中断処理後の到花日数の年次差は小さいので、7月咲き無側枝性ギクと暗期中断処理を組み合わせることにより、省力化と盆需要の計画生産が同時に図られる。
  2. 無側枝性の発現程度に品種間差がみられるので、あらかじめ効果の高い品種を選定する。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010009972
カテゴリ きく 栽培技術 出荷調整 省力化 品種

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