新発生害虫タバコシストセンチュウ(仮称)の生態と防除

タイトル 新発生害虫タバコシストセンチュウ(仮称)の生態と防除
担当機関 高知県農業技術センター
研究課題名
研究期間 1999~2001
研究担当者 下元満喜
発行年度 2002
要約 タバコシストセンチュウはナス台木'トルバム・ビガー'やピーマンでは増殖できず、シスト内卵・幼虫は、40℃で72時間以上、42℃以上では24時間以上で死滅する。また、有効な防除薬剤はD-D剤、ホスチアゼート粒剤である。
キーワード タバコシストセンチュウ、'トルバム・ビガー'、シスト、D-D剤、ホスチアゼート粒剤
背景・ねらい タバコシストセンチュウは1998年5月に高知県内のナス圃場において、国内では初めて発生が確認された。発生圃場ではナスの生育が抑制され、栽培後期には萎凋する株も認められた。本シストセンチュウは他のシストセンチュウと同様、シスト(包のう)内で長期間生存が可能と考えられる。そのため、国は植物防疫法で有害動植物に指定されている他のシストセンチュウと同等の重要線虫ととらえ、1999年度から緊急に調査研究に取り組むことになり、高知県も協力を強く要請された。
本シストセンチュウはナス、トマト、タバコなどのナス科植物に寄生することから、発生が拡大した場合、高知県の園芸作物に大きな被害をもたらす可能性がある。そこで、本種の生態を解明するとともに有効な防除薬剤を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
タバコシストセンチュウの増殖率は'トルバム・ビガー'を除く主要なナス台木、ナス('竜馬')、トマト(ミニトマト含む)では高いが、'トルバム・ビガー'では低い。また、ピーマンでは全く増殖を認めない(表1)。
2.
タバコシストセンチュウのシスト内卵・幼虫は、40℃で72時間以上、42℃以上では24時間以上で死滅する(表2)。
3.
D-D剤はタバコシストセンチュウに対して高い防除効果を有する(表3)。また、ホスチアゼート粒剤はD-D剤に比べやや劣るものの防除効果が認められ(表4)、両剤は本線虫防除薬剤として有効である。
成果の活用面・留意点 1.
タバコシストセンチュウに寄生された場合、ネコブセンチュウとは異なり、根の変形や瘤の形成は認められない。そのため、発生の確認には根へのシストの着生を注意深く観察する必要がある。
2.
シスト内卵・幼虫の死滅温度から、太陽熱消毒、蒸気消毒等の物理的手法は本線虫の防除対策として有効と考えられる。
3.
D-D剤およびホスチアゼート粒剤は、ナス、トマトでの登録適用拡大に向け準備中である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010009659
カテゴリ 害虫 たばこ 台木 トマト なす ピーマン 防除 ミニトマト 薬剤

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