弱毒ウイルスを利用したトマトモザイク病の防除

タイトル 弱毒ウイルスを利用したトマトモザイク病の防除
担当機関 京都農資セ
研究課題名
研究期間 2001~2003
研究担当者 小坂能尚
長岡栄子
津田和久
片岡光信
発行年度 2002
要約 キュウリモザイクウイルス(CMV)の弱毒株CM95を接種したトマトは、CMVによるモザイクやえそ症状に対して高い防除効果を示し、果実のビタミンC含量が増加する。
キーワード キュウリモザイクウイルス、弱毒ウイルス、トマト、ビタミンC
背景・ねらい トマトではキュウリモザイクウイルス(CMV)によるモザイク病(枯死に至る激しいえそ症状も含む)の被害が露地・抑制栽培などで多発している。そこで、弱毒ウイルスを利用したトマトモザイク病の防除技術を開発する。
成果の内容・特徴 1.
CMVの弱毒株としてCM95を用いる。本株は、2種類のCMV分離株の混合接種によって起こるゲノム置換を利用した新しい作出方法によって得られた弱毒株で、病徴を軽減するサテライトRNAを含んでいる。部分純化ウイルスを用いたカーボランダム法により、完全展開した子葉に接種する。
2.
温室内での接種試験及び自然感染条件下の圃場試験において、CM95を接種したトマトは、糸葉などの奇形を伴うモザイク症状あるいは枯死に至る激しいえそ症状を現す強毒CMV系統のいずれにも高い干渉効果を示す(図1、表1)。
3.
CM95を接種したトマトの初期生育は、発病していない健全な無接種苗に比べてやや劣り、生育中期頃からそれ自体による軽い黄斑症状が現れる。しかし、収量や果実の外観品質への影響はほとんど無く、ビタミンC含量は1~2割高まる(表2、3)。
4.
以上のことから、CMV弱毒株CM95を接種したトマトはモザイク病に対して優れた防除効果を示し、さらにビタミンCの増加という副次的効果も期待できるため、その実用性は極めて高い。
成果の活用面・留意点 1.
CMV弱毒株を接種したトマト苗の導入は、CMVによるモザイク病の被害が大きい露地夏秋栽培やハウス抑制栽培が適している。
2.
CMV弱毒株接種苗の生育特性により適合した栽培管理技術の確立が望まれる。
3.
CMV弱毒株接種苗がどこでも入手できる供給体制を構築するため、民間種苗会社との共同研究により、弱毒株の大量接種法と接種苗の安定育苗法を開発している。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010009630
カテゴリ 育苗 きゅうり 栽培技術 トマト 防除 モザイク症

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