水稲再生紙マルチ栽培と小豆省力機械体系を組合わせた複合経営の経済性

タイトル 水稲再生紙マルチ栽培と小豆省力機械体系を組合わせた複合経営の経済性
担当機関 鳥取県農業試験場
研究課題名
研究期間 1997~2001
研究担当者 安養寺寿一
塩美津代
三谷誠次郎
発行年度 2001
要約 水稲は、黒色軽量再生紙マルチ栽培による米の付加価値販売により、収益の増加が望める。小豆は、畝立播種と大豆・ソバ用コンバインの利用により、労働時間が約6割となる。これらの2つの技術の組合せにより、規模拡大と収益の増加が可能となる。
キーワード 水稲、黒色軽量再生紙マルチ、小豆、畝立播種、大豆・ソバ用コンバイン
背景・ねらい 水稲の再生紙マルチ栽培による米の高付加価値化が注目されているところであるが、中山間地域においては、生育初期の低温により水稲の生育が緩慢であることや雑草の発生時期が不揃いであるため、雑草抑制効果の点で普及につながっていなかった。
しかし、標高300m程度での黒色軽量再生紙マルチ(90g/平方メートル)の適用性がこの度確認されたため、中山間地域での普及拡大が見込まれることとなった。
一方、小豆は、夏季の中耕培土や晩秋初冬の収穫に時間を要し、規模が零細なことに加え、高齢化により栽培面積が減少傾向にあり、産地維持が困難な状況となっている。
そこで、水稲の高付加価値化と小豆の省力機械体系を組み合わせた水田複合経営の経済性を線形計画法を用いて検討する。
成果の内容・特徴
  1. 水稲の黒色軽量再生紙マルチ栽培は、紙を敷設しながら行う特殊な田植作業や手取り除草を要することから、慣行栽培に比べ総労働時間が約2割増加する(表1)。
  2. 小豆の畝立播種栽培は、トラクタ装着型のロータリ畝立播種機(畝間150cm、1畝2条)により播種時間が短縮され、畝間のみの中耕で良いことから中耕培土の時間も短縮される(表1)。
    また、大豆・ソバ用コンバインの利用により、収穫から脱穀にいたるまでの時間が短縮され、総労働時間は慣行栽培の約6割に軽減される(表1)。
  3. 水稲の黒色軽量再生紙マルチ栽培では、収量が慣行栽培に比べてやや劣り、再生紙マルチ資材費が増加するが、産地実例に見られるように特別栽培米(減農薬・減化学肥料栽培米)として高付加価値販売をすることにより、収益性は確保される(表2)。
  4. 小豆では、トラクタ装着型のロータリ畝立播種機や大豆・ソバ用コンバインの減価償却費がかかるが、規模拡大により収益性は慣行に比べやや向上する(表2、4)。
  5. 水稲の黒色軽量再生紙マルチ栽培と小豆の畝立播種栽培を組み合わせた開発体系では、規模拡大が可能になるとともに、特別栽培米として付加価値販売を行うことで、収益が増加する(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲の黒色軽量再生紙マルチ栽培は、紙の残存中に稲の生育量の確保ができない地帯での使用は避ける。
  2. トラクタ装着型のロータリ畝立播種機は、野菜や大豆での利用も可能である。
  3. 収益性確保のためには、米の高付加価値による販売流通が可能なことが条件となる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010009428
カテゴリ 規模拡大 経営管理 高付加価値 雑草 除草 水田 水稲 そば 大豆 中山間地域 農薬 播種

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