冬作野菜産地における飼料イネ集団生産の実態例

タイトル 冬作野菜産地における飼料イネ集団生産の実態例
担当機関 静岡畜技研
研究課題名
研究期間 2006~2008
研究担当者 亀山忠
稲垣敦之
末松信彦(現
発行年度 2008
要約 暖地野菜作地帯において、裏作に飼料イネを耕種農家が栽培を行い、畜産農家が持ち寄った飼料作収穫用機械および平均補助率42%の事業により導入した自走式ロールベーラー2台を用い50ha規模で集団収穫すれば、野菜作とイネWCSが安定的に輪作できる。
キーワード イネWCS、集団栽培、野菜裏作、クリーニングクロップ
背景・ねらい 食用米の過剰基調と昨今の飼料価格高騰のため、水田を活用した自給飼料生産の重要性は年々高まっている。また、静岡県内において盛んな暖地野菜作地帯(冬レタス生産地帯)では、野菜裏作のクリーニングクロップとして稲発酵粗飼料(イネWCS)の導入効果が期待されている。そこで50ha規模のレタス生産地帯でイネWCSを集団生産している生産実態を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 暖地野菜作地帯(静岡県M町)におけるレタス生産の裏作として、3年に1~3作の頻度でのイネWCSの導入は、耕種農家にはクリーニングクロップとして、また畜産農家には飼料生産が確保できるという、双方に栽培メリットの期待が持てる(図1)。
  2. 本栽培体系で新たに購入した機械は、補助事業を活用して導入した自走式ロールベーラー2台(平均補助率42%)で、それ以外の収穫用機械は畜産農家16戸が所有しているものを持ち寄って集団で収穫調製組織を作り、作業を行なっている(表1)。
  3. 耕種農家は、イネWCSの原料となるイネの栽培を担当しており、食用米との価格差を地域の話し合いで決定した助成金で補てんし、その中にはイネWCSの栽培管理に対する協力費が含まれている。収穫調製組織は畜産農家で組織され、組織が所有するロールベーラー以外の機械を持ち寄って収穫調製作業を行うことで農家の金銭的負担を軽減できるよう運営されている(表1)。
  4. 畜産農家の単年度収支は赤字(7,958円/10a)であるが、自らが生産したイネWCSの評価金額を9,880円/10aと算定しており、イネWCS購入金額は21.0円/1kg((9,880+7,958)÷851)と非常に安価である(表1)。
  5. イネWCSは食用米と異なりワラもほ場から搬出するので、すぐにレタスの植え付けが行なわれる。そのため、ほ場によっては過湿な状況で収穫しなければならないため収穫作業はクローラタイプの自走式ロールベーラーを導入している(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 暖地野菜作地帯における野菜裏作(夏作)としてWCSを導入する際の指針となる。
  2. 栽培品種は、供用機械とほ場における混種リスクを考慮して決める。
  3. 栽培は移植であり、栽培コストは食用米と同程度である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010009110
カテゴリ くり コスト 栽培技術 栽培体系 水田 品種 輪作 レタス

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