モモ幼木の凍害による主幹部障害と枯死樹発生に及ぼす台木品種と台木長の影響

タイトル モモ幼木の凍害による主幹部障害と枯死樹発生に及ぼす台木品種と台木長の影響
担当機関 岐阜中山間農研
研究課題名
研究期間 1996~2005
研究担当者 宮本善秋
神尾真司
川部満紀
浅野雄二
発行年度 2006
要約 モモ幼木の主幹部障害と枯死樹の発生は、台木品種により差がある。岐阜県飛騨地域在来ハナモモ「国府HM-1」を台木とすると、慣行台木「おはつもも」に比べ障害程度が軽微で枯死率が低い。なお、台木長を80cmと長くしても障害発生抑制効果は認められない。
キーワード モモ、台木品種、台木長、主幹部障害、枯死
背景・ねらい 岐阜県飛騨地域のモモ産地では、定植した幼木が主幹部に亀裂や胴枯れ様の症状が現れ、やがて枯死する障害が発生し、その発生原因と対策技術の確立が求められている。この障害は、その症状から凍害と考えられ、現地では種々の耕種的対策を講じているが十分な効果が得られていない。また、他の樹種では地上部台木長を長くすることで凍害発生を抑制することが報告されているが、モモでは検討されていない。
そこで、台木品種ならびに地上部台木長の違いが主幹部障害、枯死樹の発生に及ぼす影響を明らかとする。

成果の内容・特徴 1.
台木品種の違いにより主幹部障害の発生率、障害程度、発生部位ならびに枯死率に差がある(表1、表2)。
2.
慣行台木品種の「おはつもも」は、主幹部障害の発生率、枯死率が高い。主幹部障害の発生部位は、台木・接ぎ木部より穂木部に多く、障害程度が高い(表1、表2)。
3.
自発休眠が短く寒さに弱いとされる台木品種「モモ台木筑波1号」は、主幹部障害の発生率が高い。主幹部障害は穂木部と台木・接ぎ木部両方に発生し、樹勢に影響すると考えられる障害程度指数3(樹幹病害感染部位の長さが10cm未満)以上の発生率も穂木部で50%以上と高いが、枯死率は低い(表1、2)。
4.
耐寒性が強いとされる「ハローブラッド」は、「おはつもも」、「モモ台木筑波1号」と比較し主幹部障害の発生率は低いが、障害程度指数3以上の発生率は「モモ台木筑波1号」と同等である。主幹部障害は穂木部と台木・接ぎ木部両方に発生するが、穂木部の方が障害程度がやや高い。枯死率は低い(表1、2)。
5.
岐阜県飛騨地域在来のハナモモ「国府HM-1」は、主幹部障害発生率、障害程度、枯死率が低い(表1、2)。
6.
「おはつもも」、「ハローブラッド」、「国府HM-1」を台木として、地上部台木長を慣行の10cmより長い80cmとしても、主幹部障害、枯死樹の発生を抑制する効果は認められない(表3)。

成果の活用面・留意点 1.
「国府HM-1」は、現在品種登録申請中である。
2.
「国府HM-1」を台木とした場合の収量性、果実品質については調査中である。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010008615
カテゴリ 栽培技術 耐寒性 台木 接ぎ木 凍害 品種 もも

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