多収・省力的な飼料イネ・飼料用麦類の1年2毛作体系

タイトル 多収・省力的な飼料イネ・飼料用麦類の1年2毛作体系
担当機関 栃木酪試
研究課題名
研究期間 2003~2005
研究担当者 前田綾子
小野晃一
菅沼京子
田澤倫子
発行年度 2006
要約 飼料イネと飼料用麦類を組み合わせることにより、関東北部でも水田における飼料イネ・飼料用麦類の1年2毛作体系が可能となる。最も多収で省力的な栽培体系は、飼料イネはホシアオバを直播で、飼料用麦類はエンバクのエンダックスを条播で栽培する方法である。
キーワード 飼料用麦類、飼料イネ
背景・ねらい 現在、水田機能を維持したままで飼料生産が可能となる作物として、飼料イネの作付けが増加しているが、栃木県では飼料イネ収穫後には冬作物は作付けられておらず、水田の高度利用という観点からすると冬作物の導入が必要である。そこで水田での高度利用を図るため飼料イネと飼料用麦類の組み合わせによる多収・省力的な1年2毛作体系を確立する。

成果の内容・特徴 1.
飼料イネを6月上旬に移植あるいは直播し、9月中旬から10月上旬に収穫する場合、飼料用麦類(ライムギ、ライコムギ、オオムギ、エンバク、イタリアンライグラス)を10月下旬から11月上旬に播種し、4月下旬から5月下旬に収穫することにより、水田における飼料イネ・飼料用麦類の1年2毛作体系が可能となる(表1)。
2.
飼料イネでは直播のホシアオバが、飼料用麦類ではエンダックスが最も多収となったが、飼料用麦類では、10月が多雨となる年(2004年)には発芽時の湿害により収量が低下するおそれがあるため、排水対策が必要である。また、飼料イネは直播することにより育苗に係るコストを削減できる。
3.
エンダックスは、ライムギやイタリアンライグラスと比較して残根量が少なく、後作飼料イネの作付けにおいては、入水時以降の有機物の分解による窒素飢餓や土壌の還元化が起こりにくいと考えられる(表2)。
4.
飼料用麦類の播種方法は、散播(ミスト機を使用して播種)と比較して条播(ロータリーシーダーを使用して播種)の方が、同時に耕起、施肥、播種を行うため省力的であり、収量性の点からも優れている(表3)。
5.
以上のことから、飼料イネ・飼料用麦類の1年2毛作体系は、飼料イネはホシアオバを直播で、飼料用麦類はエンバクのエンダックスを条播する栽培体系が最も多収であり省力である(表4)。

成果の活用面・留意点 1.
本試験は、栃木県塩谷町で行ったため、塩谷町より南の地域で適している。県北地域で行う場合、エンバクはライムギ、オオムギと比較して寒さに弱いため、10月20日頃には播種しなくてはならない。
2.
水田で飼料用麦類を栽培するには、排水対策が必要である。
3.
乾物率が30%前後であったオオムギ、エンバクは収穫調製にダイレクトでロールにする飼料イネ専用収穫機を使用できるのではないかと考えられたが、他の飼料用麦類では、乾物率が低いためサイレージ調製するためには、予乾が必要である。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010008579
カテゴリ 育苗 イタリアンライグラス 大麦 コスト 栽培体系 湿害 収穫機 飼料用作物 水田 施肥 播種 ライ麦

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