生産から消費段階におけるシクラメン観賞期間に影響する要因

タイトル 生産から消費段階におけるシクラメン観賞期間に影響する要因
担当機関 三重科技セ
研究課題名
研究期間 2004~2006
研究担当者 水谷憲
糀谷斉  
発行年度 2006
要約 シクラメンの観賞日数の長さに影響を与える要因は、家庭で一般的な管理を行うのであれば生産者の違いによる影響が大きい。また、家庭では水管理などの手入れに関する管理要因よりも光や温度に関する置き場所の環境要因の方が影響が大きい。
キーワード シクラメン、観賞日数、環境要因、管理要因、数量化Ⅰ類
背景・ねらい シクラメンを長く楽しむための置き場所や管理方法についての情報は、マニュアルやラベルに示されている。しかし、個々の条件のうちどの条件が日持ちに大きく影響するのかは明らかでない。また、流通・小売り関係者らは生産者によって製品の日持ち品質が異なると考えているが、異なる生産者の製品比較も含めた生産から消費段階までの総合的な観賞期間に影響する要因整理は行われていない。そこで、複数の生産者により生産された同じ品種のシクラメンを様々な家庭環境のもとで日持ちの比較を行い、観賞期間に影響する総合的な要因把握を行う。

成果の内容・特徴 1.
消費者モニターに配布したシクラメンは平均で128日間観賞できた。最短は49日、最長は180日であった。観賞期間が短く70日未満のものはシクラメン芽腐細菌病等の病気が原因であり、全体の5%と少なかった(図1)。
2.
観賞日数を目的変数に、観賞場所の温度・光、手入れの状況および生産者別を説明変数とした数量化Ⅰ類による解析では、生産者、日当たり、夜温度(午後9時)などの要因が観賞日数に影響する。このうち、生産者の偏相関係数が最も大きく、生産者の違いが購入後の置き場所や管理の違いよりも観賞日数の長短に与える影響が大きい。すなわち、市場や小売り関係者らによって考えられている生産者の生産技術の違いによる製品間の差が観賞期間に最も影響を与える(表1)。
3.
生産者(製品の違い)の次に影響する要因は、日当たり、夜温度、昼温度(正午)であり、鉢を置く場所の環境要因となる。さらに水ぎれ、葉組み、追肥と続き消費者の手入れ状況である管理要因となる(表1)。
4.
家庭での環境要因と管理要因では、日当たりは強い光が当たるほど、温度は夜間が3~5℃の低温で昼間が11~15℃の適温、また水ぎれを起こさないなどの適正な管理を行うことで観賞日数は長くなり、これは長期間花を楽しむための管理方法として消費者に提供されている情報と一致する(表1)。

成果の活用面・留意点 1.
シクラメンの日持ちに関する技術開発の参考になるほか、観賞日数を長くするためのマニュアルの作成等に利用できる。
2.
観賞日数は消費者モニター個々の判断により観賞価値がなくなったと感じた時点までの期間である(写真1)。
3.
消費者モニターには、事前に適切な観賞場所や管理方法を周知したことから、極端に悪い環境下へ鉢を置いたり、放任した管理を行ったようなデータは含まれず、一般的な管理基準に近い条件下であることを前提とした結果である。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010008510
カテゴリ シクラメン 品種 水管理

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