キュウリうどんこ病菌のステロール脱メチル化酵素阻害剤(DMI剤)標的酵素遺伝子(CYP51)の構造及びDMI剤抵抗性

タイトル キュウリうどんこ病菌のステロール脱メチル化酵素阻害剤(DMI剤)標的酵素遺伝子(CYP51)の構造及びDMI剤抵抗性
担当機関 神奈川農技セ
研究課題名
研究期間 2004~2005
研究担当者
発行年度 2005
要約 キュウリうどんこ病菌のCYP51遺伝子は、ゲノム中に1コピー存在し、既報の植物病原糸状菌CYP51と類似した構造をもつ。DMI剤耐性菌では、基質または薬剤結合部位周辺に1~4個のアミノ酸残基置換を伴う塩基の変異が認められ、DMI剤耐性に関与している可能性が示唆される。
キーワード ウリ類うどんこ病菌、DMI剤耐性、ステロール脱メチル化酵素、CYP51
背景・ねらい 近年、キュウリ栽培でDMI剤耐性うどんこ病菌が出現し、防除効果が低下している。そこで、キュウリうどんこ病菌のDMI剤耐性の遺伝子診断技術を開発するため、DMI剤の標的酵素であるCYP51の遺伝子を単離するとともに、その遺伝子構造とDMI剤抵抗性との関係を明らかにする。

成果の内容・特徴 1.
キュウリうどんこ病菌CYP51遺伝子は、開始コドンから終止コドンまで1688bpからなり、その内部2カ所にイントロンが存在し、526アミノ酸をコードしている。また、ゲノム中に1コピーのみ存在する。
2.
既報のいずれの植物病原糸状菌のCYP51とも、塩基配列で62~78%、また、推定アミノ酸配列で58~86%の相同性を有する(表1)。
3.
DMI剤耐性菌には、4塩基変異または1塩基変異のみが認められる菌株の2系統が分離され、それぞれA372G、I374V、V449L、G461Sの4残基及びG461Sのみのアミノ酸置換を引き起こしていると推定される(表2)。
4.
トリフミゾールに対してRf値で833.3以上の耐性を示す菌株にはすべて4塩基変異が存在するのに対し、Rf値100前後を示す菌株にはG461Sの1塩基変異である(表2)。
5.
CYP51の推定3次元立体構造上の変異塩基アミノ酸残基の位置は、基質及び薬剤結合部位周辺に集中していることから、キュウリうどんこ病菌のDMI剤耐性への関与が示唆される。

成果の活用面・留意点 1.
供試した菌株は全農が分離し、各菌株の薬剤耐性は、リーフディスク法により生物検定した結果である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010008385
カテゴリ うどんこ病 きゅうり 診断技術 耐性菌 抵抗性 防除 薬剤 薬剤耐性

この記事は