鶏ふんを利用したブドウ、モモせん定枝の堆肥化技術

タイトル 鶏ふんを利用したブドウ、モモせん定枝の堆肥化技術
担当機関 山梨果樹試
研究課題名
研究期間 2002~2004
研究担当者 古屋 栄
手塚誉裕
丹沢 隆
発行年度 2005
要約 ブドウ、モモ園で生じるせん定枝をチッパーで粉砕後、鶏ふんを添加し腐熟期間中に3回切り返し作業を行えば、せん定終了から基肥施用の間の6~8ヶ月間で完熟堆肥が生産され、環境に配慮したリサイクル農業が可能となる。
キーワード せん定枝、堆肥化、リサイクル、鶏ふん、果樹
背景・ねらい 現在、ブドウやモモ園で生じるせん定枝の大半は焼却処分されているが、未利用有機物の有効活用や大気汚染防止の観点から、堆肥として果樹園にリサイクルする技術が求められている。そこでブドウとモモのせん定枝を原料として、室内および屋外条件で主に窒素肥効と分解程度を検討し、優良堆肥を効率的に生産する方法を明らかにする。

成果の内容・特徴 1.
モモ園に堆肥として施用する有機物はC/N比が低い資材では窒素が効きやすくモモ樹の生育が良好であり、高い資材は生育が劣る(図1)。C/N比は有機物に含まれる窒素成分の効きやすさの判断指標となる。
2.
せん定枝の良質な堆肥化を図る添加資材としては、鶏ふんがせん定枝の分解を促進し、最もC/N比が低くなる(表1)。添加する鶏ふん量が多いと堆肥の窒素肥料としての効果が大きく、少ないと腐熟が十分でないので開始時のC/N比は30程度に設定する。
3.
C/N比13以下の堆肥でコマツナの窒素吸収量が良好となり、この範囲が生育抑制のない腐熟度の進んだ範囲と判断された(表1)。
4.
堆肥化期間中に3回切り返し作業を行うと腐熟化が進んで体積は約4割に減少し、完熟堆肥を生産できる(表2)。

成果の活用面・留意点 1.
ブドウ、モモの成園のせん定枝量は10a当たり250~350kg(チップ化後容積約1000L)である。堆肥開始時にC/N比を30に設定するためには30~40kg、太枝の多い場合は50kgの鶏ふんが必要である。
2.
この方法で10a分のせん定枝を堆肥化した場合、窒素1kg、リン酸3kg、カリ2.5kg程度の肥料効果が見込まれる。
3.
せん定枝の裁断が粗いと腐熟が進みにくいので、専用チッパー等を用いて長さ2~3cm以下の細片になるように粉砕する。
4.
堆肥化期間中はコガネムシ、カブトムシ等が入りやすいのでビニール被覆を行う。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010008299
カテゴリ こまつな シカ ぶどう もも

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